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Windows 10の終了によりPC市場の回復が加速 ― 市場は今年5%、2025年には8%の成長が予測される
市場占有率
(画像提供:ゲッティイメージズ)

IT業界分析会社Canalysは、米国のPC出荷台数に関する最新のデータと予測を発表しました。データによると、2024年の残りの期間を通じて5%増の6,900万台、2025年までに7,800万台(8%増)の出荷台数になると予想されています。

入手可能な指標と市場専門家の見解から判断すると、米国のPC市場は今後1年半にわたり着実かつ健全な回復基調にあるように思われます。これは、AMDとIntelが近々発表する新製品の投入によってさらに加速すると予想されます。Qualcommが最近発表したSnapdragon X PCプロセッサも、大きな話題となるかもしれません。

米国 PC 市場と回復予測に関する Canalys の分析チャート。

Canalysによる米国PC市場と回復予測の分析チャート。(画像提供:Canalys)

つまり、この市場の急騰は、単に新しいハードウェアの発売だけが理由ではなく、既存のソフトウェアがまもなく完全にサポート終了となることも関係しているのです。Windows 11へのアップグレードを頑なに拒否するWindowsユーザーや、ハードウェアTPM 2.0モジュールの不足によって完全に身動きが取れないWindowsユーザーは、NPUにお金をかけるという見通しに必ずしも期待しているわけではなく、単に正常に動作するPCを手に入れるためだけに新しいPCを購入している可能性が高いのです。

デイビス氏はさらに、「このタイミングは、市場におけるデバイス内AI機能の普及と重なり、WindowsとAppleの両エコシステムにおいて、消費者と企業を刺激する新製品とユーザーエクスペリエンスが生まれています。ベンダーとそのパートナーは、顧客をプレミアムデバイスにアップグレードさせる大きなチャンスを活かす取り組みを優先しているため、米国はAI対応PCの導入においてリーダーになると予測されています」と述べています。 

芸術、エンターテインメント、ジャーナリズムといった多くの分野でAIへの抵抗が声高に叫ばれているにもかかわらず、販売数はそうではないことを示しているように思われます。少なくとも、販売数はアナリストや業界関係者にそう思わせていると言えるでしょう。これらのAI搭載PCがこれほど売れているのは、単にOSの互換性のための半ば必須のアップグレードではなく、新しいカテゴリーだからではないでしょうか?

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クリストファー・ハーパーは、2015年からPCハードウェアとゲームを専門とするフリーランスのテクニカルライターとして活躍しています。それ以前は、高校時代に様々なB2Bクライアントのゴーストライターを務めていました。仕事以外では、友人やライバルには、様々なeスポーツ(特に格闘ゲームとアリーナシューティングゲーム)の現役プレイヤーとして、またジミ・ヘンドリックスからキラー・マイク、そして『ソニックアドベンチャー2』のサウンドトラックまで、幅広い音楽の愛好家として知られています。