LSI SAS 9300-8e 仕様
LSIのHBAラインナップに既に馴染みのある方なら、SAS 9300-8eもすぐに使いこなせるでしょう。ボードを見下ろすと、Fusion-MPTベースのLSI SAS 3008 I/Oコントローラを覆う大きなヒートシンクがすぐに目に入ります。
SAS 3008は、8レーンのPCI Express 3.0リンクを備えた8つの12Gb/sポートとインターフェースを備えています。3Gb/sおよび6Gb/sのSATA接続に加え、3Gb/s、6Gb/s、12Gb/sのSAS転送にも対応しています。RAID 0、1、10はネイティブでサポートされています。さらに、エクスパンダーを使用することで、SAS 9300-8eには最大1024台のSASまたはSATAエンドデバイスを接続できます。これらすべてが、サーバー環境での使用を想定したロープロファイルフォームファクターで実現されています。
おそらく最も注目すべき物理的な変更点は、カードに搭載された4レーンのmini-SAS HD外部コネクタでしょう。このコネクタは2つあります。もちろん、大都市の道路と同じように、権力者は名称を一つに絞ることはできません。SAS 2.1規格ではmini-SAS HD、MolexではiPass+ HD、SFF委員会ではSFF-8644と呼んでいます。どの名称を好むにせよ、合計8つの接続ポートがあり、スループットは合計96Gbpsです。
この新しいコネクタには多くの利点があります。SCSI Trade Associationの上記の表にあるように、SFF-8643とSFF-8644はどちらも最大100mの光ケーブルを許容しています。つまり、DAS(Direct Attached Storage)システムをデータセンター内の異なる部屋、あるいは異なる建物に設置することが可能になります。こうした距離の拡張により、通常はイーサネットやファイバーチャネルで対応していたアプリケーションを、より高速に処理できるようになります。
コネクタシステムはmini-SASよりも物理的に小型であるため、密度は2倍になります。ロープロファイルでハーフレングスのPCIeカードに16ポートを搭載できるのです。LSIのSAS 9300-8eは、この省スペース化のメリットを活かしていませんが、既に市場にはこれを実現した製品が存在します。Adaptecの7シリーズRAIDアダプタにも同様のコネクタが搭載されていることにお気づきかもしれません。Adaptecは先手を打って、最新の6Gb/s製品にSFF-8643(内部)コネクタを採用しました。これにより、極めて小型のサーバーにも搭載可能なボードに16ポートを搭載することが可能になりました。
SAS 9300-8e は今年の夏後半に登場する予定ですが、価格はまだ不明です。
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