ソフトバンクグループの創業者である孫正義氏は、人工知能(AI)プロセッサー分野でNVIDIAに匹敵することを目指し、「プロジェクト・イザナギ」と呼ばれる新たな半導体ベンチャーのために1,000億ドルの資金調達を計画していると、ブルームバーグが関係筋の情報として報じた。孫氏は、この取り組みが汎用人工知能(AGI)の開発に貢献し、機械が人間の知能を超える未来につながると考えている。
このプロジェクトは、プロセッサアーキテクチャを設計するソフトバンク傘下のArmホールディングスを補完することを目指しています。しかし、プロジェクトイザナギで設計されるAIプロセッサが、Armが開発した命令セットアーキテクチャ(ISA)などの技術を採用するかどうかは不明です。さらに、Armが様々なワークロード向けのリファレンスチップ設計を開発する計画があるとされていますが、このベンチャーがどのように共存していくのかもまだ不透明です。興味深いのは、このベンチャーの名前が日本の創造神と生命の神にちなんで付けられていることです。これは、孫氏のこのプロジェクトに対する野心的なビジョンを反映しています。
「AGIはあらゆるAI専門家が追い求めているものです」と孫氏はブルームバーグの報道によると語った。「しかし、詳細な定義、数値、時期、どの程度の計算能力、AGIが人間の知能よりどれだけ優れているかなどについて尋ねても、ほとんどの専門家は答えられません。[…] 私には独自の答えがあります。10年後にはAGIが現実のものになると確信しています。」
ソフトバンクの財務状況は強固で、12月31日時点で現金および現金同等物が6.2兆円(410億ドル)に上ります。報道によると、孫氏はソフトバンクから300億ドルを出資し、残りの700億ドルは中東の機関投資家から調達する可能性があるとのことです。資金調達と実行の詳細は未定で、計画が具体化するにつれてプロジェクトはさらに進展する可能性があるとブルームバーグは報じています。孫氏の投資に対するアプローチはダイナミックで、突然考えを変えることで知られています。
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アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。