X570が発売されてから約1ヶ月が経ちましたが、ASRockのX570 ITXマザーボードの1つがAMD純正クーラーに対応していないことが判明しました。これは、他のAM4マザーボードはすべてAM4マウント機構を採用しているのに対し、X570はIntelの現行LGA 1151マウント機構を採用しているためです。X570 Phantom Gamingマザーボードは、「Intel LGA 115Xマウント穴を採用した特殊設計」のため、AM4非対応を謳っています。
ASRockがなぜこのような選択をしたのか、と疑問に思われるかもしれません。AMDのマザーボードでは、AMD純正のWraithクーラーのようなAM4対応クーラーが使われることが予想されるため、このような仕様を採用するのは奇妙に思えるからです。ASRockの対応CPUクーラーリストは、主にAM4ブラケット付きのクーラーで構成されているため、この決定は無意味に思えます。しかし、その同じリストにはAM4をサポートしていないCPUクーラーも含まれており、それらのほとんどはmini-ITX向けに特別に設計されたロープロファイルです。
Ryzenが発売され、AMDが再び競合相手となってから2年が経ちましたが、AMDはマザーボード分野でIntelほどの存在感を示していません(ただし、これは明らかに変化しつつあります)。特にmini-ITXのようなニッチなプラットフォームではその傾向が顕著です。市場に出回っているmini-ITX向けクーラーの多くは、Intelの現行のマウント機構にしか対応していないため、Ryzen 3000 CPUに本当に優れたロープロファイルクーラーを求める場合、AM4ソケットでは選択肢が限られています。ASRockはLGA 1151(旧ソケットの旧クーラーとも互換性あり)への切り替えにより、これらのCPU向けのクーラーの可用性を向上させました。
多くの企業がAM4対応の改訂版をリリースしていますが、新旧を問わずクーラーの互換性が最も高いのはIntelのマウント機構です。AM4対応の優れたクーラーはITX用に設計されたものも含め数多く存在しますが、ASRockがIntelマウントを採用した決定は理にかなっています。IntelはサポートしているもののAMDはサポートしていないクーラーの方がはるかに多いからです。
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マシュー・コナッツァーは、Tom's Hardware USのフリーランスライターです。CPU、GPU、SSD、そしてコンピューター全般に関する記事を執筆しています。