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新しい3Dプリント金属はウイルスと同じくらい小さく、超強力です
カリフォルニア工科大学の学生がナノファブリケーション研究室で作業している様子。
(画像提供:カリフォルニア工科大学)

新しい製造方法の研究は終わりがなく、カリフォルニア工科大学の研究者たちは最近、新たな大きな発見をしました。カリフォルニア工科大学の製造方法を用いれば、150ナノメートル(インフルエンザウイルスに匹敵し、肉眼では全く見えない)という極小の金属材料を、同サイズの材料の3~5倍の強度で製造できるのです。

では、なぜこの方法で金属を3Dプリントするのがこれほど優れているのでしょうか?まず、そもそも非常に小さな材料を作ることの欠点について考えてみましょう。原子レベルで見ると、これらのナノ材料は実際には「非常に乱雑な微細構造」をしており、より大きな金属物体では深刻な欠陥につながるような問題を抱えています。

しかし、ナノスケールで動作する場合、ルールは少し異なります。「完璧な」欠陥のないナノピラーは、必然的に自己接触により崩壊しますが、「欠陥」に満ちたナノピラーは、実際には耐故障性が大幅に向上します。原著論文の筆頭著者であるウェンシン・チャン氏によると、内部の「細孔」の存在により、構造全体を弱体化させるのではなく、欠陥をほぼ即座に遮断することが可能になります。

では、これは一体何を意味するのでしょうか?まず、ナノスケールでは物理学が非常に奇妙なものになり、この分野で技術が進歩するにつれて、今回のような奇妙で矛盾した法則がより頻繁に発見されるようになるということです。しかし、第二に、そしてより重要なのは、ナノスケールのセンサーや熱交換器など、非常に便利なものがこの方法で数多く作られるということです。

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クリストファー・ハーパーは、2015年からPCハードウェアとゲームを専門とするフリーランスのテクニカルライターとして活躍しています。それ以前は、高校時代に様々なB2Bクライアントのゴーストライターを務めていました。仕事以外では、友人やライバルには、様々なeスポーツ(特に格闘ゲームとアリーナシューティングゲーム)の現役プレイヤーとして、またジミ・ヘンドリックスからキラー・マイク、そして『ソニックアドベンチャー2』のサウンドトラックまで、幅広い音楽の愛好家として知られています。