2022年11月5日午前9時7分(太平洋標準時)更新
Intel は Ars Technica に対し、Intel Management Engine は Arc Alchemist グラフィック カードのファームウェアの更新には必須ではないという声明を発表しました。
グラフィックカードのグラフィックス・システム・コントローラー(GSC)ファームウェアのアップグレードは、それほど頻繁に行うものではありません。しかし、Intel ArcグラフィックカードとAMD CPUという、決して不可能ではない組み合わせをお持ちの場合は、アップグレードが全く不可能になる可能性があります。これは、Phoronixが報じたLinux用ファームウェア更新プラグインの開発者による報告です。
問題はIntel Management Engine(なぜかMEIという頭文字が取られている)に起因しています。この機能は、2008年以降、ほぼすべてのIntelチップセットのプラットフォーム・コントローラー・ハブに搭載されています。そのため、PCの電源が入っているかどうかに関係なく、マザーボードに電源が供給されている間は常にMEIが動作します(AMDは2013年からPlatform Security Processorという同等の機能を提供しています)。
MEIの正確な動作はほとんど文書化されておらず、ファームウェア内のコードも不明瞭で、独自のマイクロプロセッサ(多くの場合Intel Quark)を使用しています。さらに、メモリ、ネットワーク、ディスプレイにアクセスできるUNIXライクなオペレーティングシステムも搭載しています。つまり、このコンピューター内部のコンピューターは確かに何かを実行しているのですが、具体的に何をしているのかは不明であり、Intelも何も明らかにしていません。
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一つできることはグラフィックカードのファームウェアをアップデートすることであり、Intelはこの機能を新しいArcディスクリートGPUボードシリーズに採用しています。しかし、これはMEIをサポートしていないほど古いベンダーの製品やシステムを使用しているユーザーにとっては問題となります。
この問題は、ArcボードをIBMのPOWERアーキテクチャで動作させるためのオープンソースLinuxドライバを入手しようとした際に発見されました。Arcの発売前は、Intelのグラフィックドライバはx86以外のプロセッサをサポートする必要はありませんでしたが、Arcの発売に伴い、ArmやRISC-VなどのプロセッサでもArcボードを使用できるはずです。完璧ではありませんが、作業は進んでいます。
現時点では、IntelがGSKファームウェアの配信方法を変更しない限り、この問題を回避する方法はないようです。幸いなことに、このようなファームウェアアップデートは稀ですが、昨年のアップデートでNvidiaのRTX 30シリーズカードにサイズ変更可能なBAR機能が追加されるなど、新機能が追加されることがあります。