
中国最大の半導体受託製造会社である国際中芯集成電路製造(Semiconductor Manufacturing International Corp.)は、自社ウェブサイトのサービス一覧から14nm製造技術をひっそりと削除した。DigiTimesの報道によると、同社は先週の決算説明会でも、先進的なFinFETベースの技術について言及しなかったという。
米国政府の最新の輸出管理規則は、中国の半導体メーカーに対し、14nm/16nm以下の寸法を持つ非平面トランジスタロジックチップ、128層以上のアクティブ層を持つ3D NANDチップ、ハーフピッチ18nm以下のDRAM ICの製造に必要な機器や技術の取得を禁止しています。オランダ、日本、台湾も同様の規制を2023年半ばに発効させる予定であり、SMICやYMTCなどの中国企業は、SMICの14nm/12nmやN+1、YMTCの128層および232層3D NANDなど、最新の製造ノードでチップを製造するために必要な機器の入手ができなくなることになります。
一方、同社のシャトル サービスのページでは依然として 14nm について言及されており、同社がこのノードを使用してシャトル ウェーハを定期的に生産しているとさえ述べられています。
「現在、当社は0.18μmから14nmまでのプロセス向けのシャトルサービスを定期的に提供しています」とSMICの声明には記されている。
さらに、SMIC の Web サイトの別のページでも、14nm の機能について言及されています。
同社のファウンドリーソリューションの説明には、「SMICは、0.35ミクロン(μm)から14ナノメートル(nm)の200mmおよび300mmウエハーの製造を提供する純粋な半導体ファウンドリーです」と書かれている。
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SMICは2019年末からSN1工場で14nmクラスの生産技術を導入しています。同社が生産した14nm SoCの一つに、HuaweiのHiSilicon Kirin 710Aがあります。しかし、技術的には量産中であるにもかかわらず、14nmの生産量は非常に限られていたため、同社はこのノードに起因する売上高の開示を停止しました。代わりに、売上高への貢献度もそれほど高くない28nmノードの収益と合算していました。
昨年、中国国営メディアは、SMICが上海近郊のFab SN1工場で14nmクラスの製造方法による量産を開始したと報じました。この報道では、同社が最先端のウェハ製造設備を導入できないにもかかわらず、7nmおよび5nmクラスのプロセスノードの開発を進めていることも示唆されていました。
アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。