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IntelのNASツールキットを使ったベンチマーク

ハードウェアおよびソフトウェアRAID

NASユニットの構造を見ると、パリティ情報の計算方法が2通りあることがわかります。NASユニットの主なコンポーネントは、プロセッサ、メインメモリ、オペレーティングシステムが格納されているフラッシュメモリ、そしてドライブコントローラです。オペレーティングシステムは通常、無料で入手できるLinuxオペレーティングシステムのバリエーションであり、ドライブの制御と管理に使用されます。

QNap TS-409 Proネットワークストレージユニットのメインボード

この管理タスクには、パリティ情報の計算が含まれます。制御、管理、および計算には大きな処理負荷がかかり、ネットワーク経由でデータを書き込む際のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。

CPUをこのタスクから解放するため、多くのNASユニットは通常のドライブコントローラの代わりに、専用のハードウェアベースのRAIDコントローラを搭載しています。このコントローラはドライブユニットのすべての管理および制御タスクを担い、パリティ情報の計算も行うため、CPUリソースを他のタスクに使用できます。RAIDレベルによっては、ハードウェアベースのRAIDシステムは、ソフトウェアベースのRAID管理システムを使用するシステムよりも高速です。

パフォーマンスはなぜそれほど重要なのでしょうか?

NASをネットワーク上で使用する場合、幅広い用途に対応できる必要があります。ファイルサーバーとしての役割に加え、NASはUPnPメディアサーバー、iTunesサーバー、プリントサーバー、FTPサーバー、Webサーバーとしても機能します。これらの用途におけるNASのネットワークパフォーマンスがそれほど重要でなくても、ローカルマシンからストレージサーバーへのバックアップを実行するとなると、より大きな問題になる可能性があります。

バックアップするデータ量が非常に多い場合、NASの速度によっては数時間かかることがあります。低速なNASでは、バックアップ処理に十分な時間を確保できない可能性があります。個人のコンピューターで使用する場合、これはせいぜい面倒で煩わしい程度です。ビジネスにおいて、バックアップ処理の遅さが原因で従業員が業務に支障をきたすような事態になれば、まさに損失です。

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