
Frore SystemsのAirJetソリッドステート冷却技術は、同社のデモからもわかるように、非常に有望です。Computexで発表されたように、この技術は有名メーカーの外付けSSDに搭載される予定で、今年後半にはより多くの人が実際に体験できるようになる予定です。
Frore社は、ソリッドステートドライブ(SSD)におけるAirJetテクノロジーの可能性を実証するため、同一のSabrent 8TB SSD 2台をOrico製の同一の外付けSSDエンクロージャ2台に取り付け、さらに一方のエンクロージャにAirJet Mini冷却装置2台を取り付けました。その結果は実に驚くべきものでした。パッシブ冷却のみでは、通常のドライブは62℃まで上昇し、エンクロージャは非常に高温になりました。しかし、AirJet Mini 2台を搭載した改造エンクロージャでは、ドライブの温度はわずか42℃に抑えられ、シャーシは温かくなりましたが、熱くなりませんでした。
パッシブ冷却方式のドライブもスロットリングが激しく、そのため持続的なパフォーマンスは1,320MB/秒と、このモデルとしては高くありません。一方、FroreのAirJet Miniで冷却したドライブは、持続的に3,016MB/秒の読み書き速度を実現し、パッシブ冷却方式の2倍以上の性能を発揮しました。
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温度とパフォーマンスの両方にこれほど大きな差があるため、著名なSSDメーカーが今後の製品にFroreのAirJetを採用することに決めたのも当然と言えるでしょう。Froreの担当者であるスー・ライアン氏によると、この新製品は非常に高いパフォーマンスを提供するだけでなく、過熱の懸念から外付けSSDでは通常有効化されないファームウェア/コントローラー機能も搭載されるとのこと。外付けドライブは大量に販売される傾向があるため、Froreにとってこれは重要な設計上の勝利と言えるでしょう。
Frore社のAirJetの利点を考えると、熱心なDIY愛好家は、AirJetクーラーを市販で入手し、自分の手でSSDに取り付けることができるのかと疑問に思うかもしれません。しかし残念ながら、現時点では実現しそうにありません。同社はAirJetソリッドステート冷却システムを大手メーカーに販売することに注力しているからです。同社にとって、小売市場を狙うよりも、単一の顧客に数千台、あるいは数百万台を販売する方がはるかに容易なのです。
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アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。