
Raspberry Piの公式ウェブサイトのブログ投稿で、ソフトウェアチームはRaspberry Pi OSの最新バージョンに大きな変更点が1つあると発表しましたが、多くのユーザーはそれに気付かないかもしれません。その変更点とは? Raspberry Piの全モデルで、X Window SystemからWaylandコンポジターへの移行です。
新しいlabwcコンポジターは、以前のwayfireコンポジターとは異なり、Raspberry Piの全モデルで動作します。つまり、X Windowシステムを使用する必要性はほとんど、あるいは全くありませんが、互換性のないアプリケーションのために、X Windowシステムを使用するオプションは依然として存在します。
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長年UXエンジニアとして活躍するSimon Long氏が執筆したブログ記事では、従来のX Windowシステムから新しいWaylandへの移行について解説されています。2021年まで、Raspberry PiのすべてのリリースはX Windowシステムをベースとしていました。2021年の「Bullseye」リリースに伴い、Raspberry Piは新しいX WindowマネージャであるMutterに切り替わりました。MutterはWaylandコンポジターとしても機能していました。2023年の「Bookworm」リリースでは、Mutterに代わってWayfireが採用されましたが、古いRaspberry Pi(Raspberry Pi 4以前)では動作が不安定だったため、旧モデルではX Windowにフォールバックする必要がありました。
Raspberry Piの調査により、Waylandコンポジターの代替としてlabwcが開発されました。wlrootsをベースに構築されたlabwcは、Raspberry Piのグラフィックハードウェアに最も適しており、このプロジェクトはRaspberry Piプロジェクトの将来の方向性とも合致しています。
Raspberry PiがWayfireからlabwcへの移行を決意し、その成果は今や誰の目にも明らかになりました。まあ、よく見ればわかるでしょう。Raspberry Piの電源を入れてすぐに使い始める人にとっては、それほど大きな変化は感じないでしょう。これは良いことです!
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「Bookworm」Raspberry Pi OSをアップグレードすると、Labwcへの変更を通知するアップデート通知が表示されますが、ご希望であればWayfireを引き続きご利用いただくことも可能です。問題が発生した場合は、raspi-configを使用してX Windowシステムに戻すことができます。
今週後半に、最新の Raspberry Pi OS を試してみる予定です。
レス・パウンダーは、トムズ・ハードウェアのアソシエイトエディターです。クリエイティブテクノロジストとして、7年間にわたり、老若男女を問わず、教育と啓発のためのプロジェクトを手がけてきました。Raspberry Pi Foundationと協力し、教師向けトレーニングプログラム「Picademy」の執筆・提供にも携わっています。