デジタルビデオの展望 - そこには何があるのか?
デジタルビデオ技術に関する特集をもっと充実させて欲しいというご意見を多数いただき、そのように取り組んでいく予定です。そこで、先日終了したばかりの全米放送事業者協会(NAB)ショーが、その第一歩を踏み出すのに良い機会だと考えました。そこで、M2 Researchの主席アナリスト、ワンダ・メロニ氏に、デジタルビデオ市場の現状、NABで印象に残った製品、技術トレンド、そして今後の展望についてお話を伺いました。
現在の市場
デジタルビデオ(DV)市場は驚異的な成長を遂げています。デジタルビデオカメラの普及は、コンシューマーレベルとプロフェッショナルレベルの両方で市場を活性化させています。M2リサーチの推定によると、2000年には約400万台のデジタルビデオカメラが販売され、今後2年間でその数は倍増すると予測されています。また、コンシューマー向けビデオ編集ソリューションの総売上も1998年以降倍増しています。さらに、中価格帯から高価格帯のビデオ編集ソリューションは、年間20%の成長率を記録しています。
DV市場は、ポストプロダクション、映画、放送、ビデオグラファー、政府機関、企業、教育機関、ウェブデザイン、ゲーム開発など、複数の垂直市場で構成されています。ポストプロダクション、映画、放送の3市場は依然として市場の大部分を占めており、ビデオ編集業務全体の52%がこの分野に集中しています。しかし、ウェブ、企業、政府機関、教育機関といった市場からも新たな成長が生まれています。
出典:デジタルメディア市場調査、M2リサーチ
DVの登場により、消費者が選択できるインタラクティブコンテンツの種類、コンテンツ制作者が制作できるコンテンツ、そしてコンテンツプロバイダーが配信できるコンテンツの種類が、格段に増えました。考えてみてください。DVD、HDTV、ストリーミングメディア、インタラクティブTV、そしてワイヤレスといった、デジタルコンテンツの新たな技術プラットフォームが今や誕生しています。私たちは今年のNAB 2001の展示会場を巡り、現在DV市場に影響を与えているツールや技術をいくつか見て回りました。
現在のページ: デジタルビデオの展望 - そこには何があるのか?
次のページ ビデオ編集ソリューション