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Starbreeze が PresenZ テクノロジーで Nozon VFX Studio を買収

Starbreeze は、VR 用の映画品質の視覚効果に 6 自由度 (6DoF) を追加する高度な視覚効果ツールである PresenZ を開発したベルギーの視覚効果スタジオ Nozon の買収を発表しました。

StarbreezeがVRに注力していることは周知の事実です。同社はE3 2015でInfiniteEyeを買収し、210度の超広視野角を誇る左右2画面のVR HMD「StarVR」を発表しました。そして2015年9月、StarbreezeはTobiiと提携し、StarVR HMDに視線追跡技術を導入しました。

Starbreezeは2016年、VR事業への取り組みを本格化させました。年初にはImmersive Technology Allianceに加盟しました。1月には、StarVR HMDを活用したVRアーケード「Starcade」の開設計画を発表しました。5月には、プレミアムVR HMD向けに映画のようなコンテンツを制作していることを明らかにしました。さらに6月には、Acerと製造契約を締結し、IMAXシアターへの設置を予定しているHMDを今年中に限定生産することを発表しています。StarVRハードウェアの本格生産は2017年に開始される予定です。

Acerとの契約後も、Starbreezeは有益な技術と専門知識を提供できる企業探しを怠りませんでした。夏には、NFCトラッキング技術、具体的にはルームスケールVRインスタレーションに使用できるNFCトラッキングカーペットをめぐってePawnを買収しました。

Starbreezeの最新の戦略的動きは、映画用VR制作ツールを開発するVFXスタジオNozonの買収でした。Nozonは1998年に設立され、過去18年間にわたり、数々の賞を受賞した映画のVFXシーンと、それらの制作を支援するカスタムツールを制作してきました。Nozonの最新カスタムツールであるPresenZは、プリレンダリングされた3Dコンテンツに6DoF(6自由度)を追加するために設計されています。同社はPresenZを「未来の映画フォーマット」にしたいと考えています。言い換えれば、NozonはPresenZによって映画に完全な没入感を与えるシネマティック3Dレンダリングが可能になると考えています。ピクサー映画の中を歩き回っているところを想像してみてください。それがPresenZが実現したい夢であり、StarbreezeがNozonに巨額の資金を投じた理由です。

StarbreezeはNozonを710万ユーロ(現金460万ユーロ、Starbreeze株式250万株)で買収しました。Nozonの創業者は、初期の現金流入に加え、利益分配による恩恵を受けます。Starbreezeは10年間の「アーンアウト」期間に合意しており、この期間中、創業パートナーはStarbreezeによるPresenZ技術の利用によって生み出される収益の一部を受け取ります。「アーンアウト」期間は、Starbreezeが初期投資額の200万ユーロを回収した時点から開始されます。Starbreezeは、Nozonの継続的なVFX事業(2015年には250万ユーロの収益を上げている)により、今回の買収が直ちにプラスの影響を与えると期待しています。

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