プレミアム価格とプチパフォーマンスの見通し
AMDのCool'n'QuietテクノロジーやIntelのEnhanced Speedstepといった省電力メカニズムのおかげで、すべての最新プロセッサはデフォルトの乗数だけでなく、それより低い乗数でも動作させることができます。省電力機能ではプロセッサ速度が低下するため、フロントサイドバス(FSB)の速度を上げながらプロセッサの乗数を下げることで、コアクロック速度を現実的なレベルに抑えることができます。そのため、高速なシステムバス、メモリ速度、プロセッサコアクロック速度の組み合わせを選択することが可能です。
超高速メモリの一般製品に対する優位性が低下しているため、マニア向けメモリ市場はゆっくりと、しかし確実に限界に達しつつあります(Tom's Hardwareのドイツ語記事をご覧ください。翻訳はまだありません)。つまり、高度にオーバークロックされたプロセッサは、基本的なDDR3-1333メモリで動作させても、はるかに高速なDDR3-1800で動作させても、パフォーマンスの違いはわずか数パーセントにしかなりません(詳細はこの記事のベンチマーク結果もご確認ください)。その主な理由は、今日のプロセッサの高効率なキャッシュアーキテクチャにあります。キャッシュ階層が優れているほど、メモリ速度の重要性は低くなります。
同時に、ハイエンドメモリは、すべてのプレミアム製品が直面するコスト問題に直面しています。高いメモリクロック速度を実現するには通常、動作電圧を大幅に引き上げる必要があり、エルピーダ、ハイニックス、マイクロン、キマンダ、サムスンといったメーカーが提供するメモリICを慎重に選定する必要があります。その結果得られるメモリモジュールは、主流のDIMMよりも数倍高価になる場合があります。メモリベンダーの中には、メモリウェハ全体を購入し、個々のダイを自社で切断、選定、パッケージングするところもあります。また、事前に選定されたメモリ、あるいはメモリモジュール全体を購入するところもあります。
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Patrick Schmid 氏は、2005 年から 2006 年まで Tom's Hardware の編集長を務めました。ストレージ、CPU、システム構築など、幅広いハードウェア トピックに関する多数の記事を執筆しました。