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Tuolumne は 200 ペタフロップス以上のパフォーマンスを備えた El Capitan の弟分です
Nvidia Ada Lovelace と GeForce RTX 40 シリーズ
(画像クレジット:Shutterstock)

今週初め、ローレンス・リバモア国立研究所は、国家安全保障関連の様々な機密研究向けに2FP64エクサフロップスを超える演算性能を実現するよう設計されたEl Capitanスーパーコンピュータの構築を開始したと発表しました。LLNLはEl Capitanに加え、非機密研究向けにEl Capitanの10%から15%の性能を発揮するTuolumneと呼ばれる小型のコンパニオンシステムも保有する予定です。

「『トゥオルミ』と呼ばれる非機密システムの導入を計画しています」と、LLNLリバモア・コンピューティング部門の最高技術責任者であるブロニス・R・デ・スピンスキー氏はExaScaleProject.orgのインタビューで述べた。「エル・キャピタンの10%から15%程度の規模になる予定です。」

2エクサFLOPSの10%、つまり200ペタFLOPSを達成すれば、Tuolumneは現行版のTop 500リストでトップ10に入るスーパーコンピュータとなる。2エクサFLOPSの15%を達成すれば、Rpeak性能304.47ペタFLOPSを誇るIntel Xeon Platinum 8358とNvidia A100を搭載したLeonardoに匹敵する性能となる。 

LLNLの現行Sierraや近々導入されるEl Capitanのような機密扱いのスーパーコンピュータは、国家安全保障上の問題に利用されています。例えば、El Capitanは主に核兵器備蓄管理(実際の試験を行わない核兵器の信頼性試験と保守を行う米国のプログラム)に使用される予定です。一方、LLNLのTuolumneのような非機密扱いのスーパーコンピュータは、科学研究、工学シミュレーション、データ分析、気象予報など、複数の分野における様々な計算ワークロードに使用されています。 

「トゥオルミは、より幅広い科学分野に貢献していくでしょう」とデ・スピンスキ氏は付け加えた。「材料モデリングは盛んに行われています。これまでは分子動力学の分野も幅広く扱ってきました。QCDや地震モデリングなどもこのシステムで実行されています。おそらく、こうしたアプリケーションや気候モデルなどもトゥオルミで実行されるでしょう。そして、特別な理由があれば、大規模なシステムでより短時間のシミュレーションを行うことも可能でしょう。」

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アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。