
NVIDIAのゲーミング向け最高峰グラフィックカードであるRTX 4090は、最近、中国への輸出禁止措置を受け、GPUの販売が停止されました。WCCFTechによると、NVIDIAはこれを受け、中国限定モデルとなるRTX 4090 D(ドラゴンの頭文字)を開発中とのことです。RTX 4090 Dは、米国の輸出規制を遵守するため、パフォーマンスとスペックが抑えられるとのことです。もちろん、このアイデアには大いに賛同しますが、その説得力には疑問符が付きます。
噂されているGPUの仕様は不明ですが、米国の輸出ガイドラインにより、RTX 4090 Dは現行モデルよりも低性能となる見込みです。そのため、4090 DはRTX 4090との差別化を図るため、TDPとコア数が少なくなる可能性が高いでしょう。RTX 4080とRTX 4090の性能差が大きいことを考えると、この低性能化後の4090は、(RTX 4080 Superが発売されなければ)現行モデルよりもかなり遅くなる可能性があります。最悪の場合、AD102 GPUダイを搭載しない可能性もあります。
4090 Dが満たすべき主要な指標は、TPP(総処理能力)です。これは、特定のビット深度における最大演算能力(TFLOPS、整数演算の場合はTOPS)にビット数を掛けて算出されます。RTX 4090の場合、TensorコアでFP8演算を実行する場合のTPPは660.8 * 8 = 5,286です(スパース性は考慮されません)。また、FP16でもこの値は同じで、330.4 * 16 = 5,286です。許容上限は4,800なので、RTX 4090は約10%「強力すぎる」と言えます。
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Aaron Klotz 氏は Tom's Hardware の寄稿ライターであり、CPU やグラフィック カードなどのコンピューター ハードウェアに関するニュースを扱っています。