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上院民主党、CRAを使ってネット中立性撤廃を覆そうと試みる

上院民主党は、ネット中立性規制の撤回を覆すための議会審査法(CRA)決議案を提出した。現在、50名の議員連合がこの提案に署名している。

上院民主党は1月、FCCによるネット中立性規制の撤回を覆すため、上院にCRA決議案を提出する計画を発表した。エド・マーキー上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は、この決議案が正式に提出されたと発表した。この決議案は、合計50名の上院議員(民主党47名、無所属2名、共和党1名)の支持を得て上院に提出される。マーキー上院議員は、上院通過に必要な過半数51名を確保できるよう、さらに1名の共和党上院議員にこの連合への参加を促している。しかし、現在の50名の上院議員の支持のみでは、残りの票は党派の賛否に分かれ、ペンス副大統領の決選投票によって可決される可能性が高く、この決議案は否決される可能性が高い。

CRAの導入は、FCCによるブロードバンドサービスを非共通通信事業者(non-common carrier)として再分類する計画(現在は「インターネットの自由回復命令」と呼ばれている)の正式化を受けてのものである。CRAは、議会に対し、法案の公布から60日以内に審査と撤回を求める権利を与えている。しかし、この決議が成立するには、共和党が多数派を占める下院で可決され、大統領の署名を得る必要がある。大統領は依然として拒否権を行使することができる。

たとえ決議が可決されなくても、民主党はネット中立性に関する議論を国民の注目を集める最前線に押し出そうとしている。マーキー上院議員は同僚の上院議員に対し、上院本会議でこの採決を行う際、同僚議員全員がこのシンプルな質問に答えなければならない。あなたはどちらの側に立つのか?」とツイートした。

ネット中立性のための戦いは12月4日の投票で終わらなかった。上院議員らの取り組みは、FCCの決定を受けて始まったネット中立性を守るための多くの取り組みの一つに過ぎなかった。最初の取り組みの中には、ネット中立性の原則を遵守しないISPを政府契約から締め出すという州レベルの行政命令があった。ニュージャージー州、バーモント州、メリーランド州、テネシー州などの州がその後、同様の命令を制定した。これに続いてカリフォルニア州上院が州議会でブロードバンドサービスを規制する試みがあったが、EFFによると、連邦裁判所で却下される可能性が高いという。一方、22州の連合はFCCによるネット中立性の撤回は違法だと主張し、FCCに対する訴訟を正式に提起した。

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