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サムスンが24Gb GDDR7メモリを発表 ― 最大42.5Gbpsのモジュールで30%の効率向上を実現
サムスン第9世代QLC V-NAND
(画像提供:サムスン)

Samsungは、次世代GPU向けに最大42.5Gbpsという驚異的な高速転送速度を実現する「業界初」の24Gb(3GB)GDDR7メモリを発表しました。数々の改良とアップデートにより、Samsungは前世代と比較して密度が50%向上し、効率も30%向上したと主張しています。これらの24Gb GDDR7モジュールは、主要GPUメーカーによる検証が進行中で、来年初めに量産開始が予定されています。

昨年7月、サムスンは世界初のGDDR7メモリを発表しました。このメモリは、32Gbpsという控えめなレートで、モジュールあたり16Gb(2GB)の容量を備えています。この新しいICにより、サムスンは既に発表されているGDDR7モジュールと比較して帯域幅が25%向上し、前世代の18Gbps GDDR6モジュールと比較して2.36倍の帯域幅を実現しています。製造面では、サムスンの24Gb GDDR7メモリは同社の第5世代10nmプロセスノードを採用しており、同じパッケージサイズで50%の密度向上を実現しています。

Samsungの24Gb GDDR7メモリモジュール

(画像提供:サムスン)

大きなパワーには大きな責任が伴います。効率性への懸念に対処するため、Samsungはクロック制御管理やデュアルVDD設計などの技術により、新しいGDDR7メモリは前世代より30%効率が向上していると宣伝しています。さらに、リーク電流の問題は、使用されていないチップ部分をシャットダウンするパワーゲーティングによって解決されています。

専門用語はさておき、ここで重要な点に触れておきたいと思います。前世代のGDDR6/Xメモリは16Gb(2GB)のメモリモジュールを搭載していました。SamsungのGDDR7メモリはモジュールあたりのメモリ容量が1.5倍に増加しているため、次世代GPUではVRAM容量の拡大が期待されます。GPUメーカーが42.5Gbps、24Gb(3GB)のモジュールを異なるバス幅で採用した場合、どのような変化が期待できるのか、以下に簡単にまとめました。

  • 128 ビット: 680 GB/秒の 12GB VRAM
  • 192 ビット: 1,020 GB/秒の 18 GB VRAM
  • 256 ビット: 24GB の VRAM、1,360 GB/秒
  • 320 ビット: 1,700 GB/秒の 30 GB VRAM
  • 512 ビット: 48GB の VRAM、2,720 GB/秒

これはゲーマーにとって朗報と言えるでしょう。前世代のGPUはVRAM不足に阻まれていました。昨今の1080p解像度でさえ8GB以上のメモリを必要とするため、GPUメーカーが次世代のメモリ容量をケチらないことを期待しています。期待を裏切るような言い方かもしれませんが、次世代のエントリーレベルGPUは、製造コストが安いため入手しやすい16GB GDDR6モジュールを採用する可能性もあるため、あまり期待しすぎないようにしましょう。ただし、これはあくまで憶測です。

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ハッサム・ナシルは、長年の技術編集者兼ライターとしての経験を持つ、熱狂的なハードウェア愛好家です。CPUの詳細な比較やハードウェア全般のニュースを専門としています。仕事以外の時間は、常に進化を続けるカスタム水冷式ゲーミングマシンのためにチューブを曲げたり、趣味で最新のCPUやGPUのベンチマークテストを行ったりしています。