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AMDとNvidiaが4エクサフロップスのスーパーコンピュータを稼働

ローレンス・バークレー国立研究所(バークレー研究所)の国立エネルギー研究科学計算センター(NERSC)は今週、ディープラーニングとシミュレーションコンピューティング機能を統合した新しいスーパーコンピュータを発表しました。Perlmutterシステムは、AMDの最上位64コアEPYC 7763プロセッサとNVIDIAのA100コンピューティングGPUを搭載し、最大180ペタフロップスの「標準」性能と最大4エクサフロップスのAI性能を実現します。これにより、日本の富岳に次ぐ世界第2位の高速スーパーコンピュータとなります。 

「Perlmutterは、これまでのNERSCシステムよりも幅広いアプリケーションを可能にし、シミュレーションとデータ分析の両方のニーズを満たすように最初から設計された初のNERSCスーパーコンピュータです」とNERSCのディレクター、Sudip Dosanjh氏は述べた。 

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(画像提供:NERSC)

NERSC の Perlmutter スーパーコンピュータは、HPE の異機種混合 Cray Shasta アーキテクチャを採用しており、2 つのフェーズで提供される予定です。  

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(画像提供:NERSC)

フェーズ1は 、1,536ノードで構成される12台のヘテロジニアス・キャビネットで構成されています。各ノードには、64コアのAMD EPYC 7763「Milan」CPU(256GB DDR4 SDRAM搭載)と、NVLink接続のNVIDIA A100 40GB GPUが4基搭載されています。システムは、5TB/秒のスループットを実現する35PBのオールフラッシュストレージサブシステムを採用しています。

NERSCのPerlmutterの第1フェーズは、シミュレーションで60FP64ペタフロップス、解析および深層学習で3.823FP16エクサフロップス(スパース性あり)の性能を実現します。このシステムは今年初めに設置され、現在展開中です。 

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(画像提供:NERSC)

60 FP64 PetaFLOPS により、Perlmutter は世界で最も強力なスーパーコンピュータのトップ 10 にランクされていますが、このシステムはそれだけではありません。  

フェーズ2では、 シミュレーション専用のノードあたり512GBのメモリを搭載したAMD EPYC 7763ベースのCPUのみのノードを3,072台追加します。フェーズ2のFP64パフォーマンスは約120PFLOPSになります。  

Perlmutterの第2フェーズが今年後半に導入されると、このスーパーコンピュータのFP64演算性能は合計180PFLOPSに達し、世界第2位の性能を誇るスーパーコンピュータ「Summit」を上回ります。ただし、442PFLOPSの性能を持つ日本の「富岳」には依然として及ばない状況です。一方、Perlmutterはシミュレーションにおける圧倒的なスループットに加え、AIアプリケーション向けにFP16演算で約4エクサFLOPSのスループットを提供します。

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アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。