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英国は半導体工場を得られず、ブレグジットが原因とインテルCEOが主張

インテルのCEO、パット・ゲルシンガー氏はBBCのインタビューで、英国での新たな半導体工場建設を中止すると発表した。その理由はブレグジット(英国のEU離脱)である。代わりに、欧州の国がインテルの工場を受け入れることになりそうだ。

サンタクララのインテルのマスク工場では、シリコンウエハー上に回路を印刷するためのテンプレートを製造している。

(画像提供:Intel/Tim Herman)

ゲルシンガー氏によると、英国が2016年の国民投票でわずかな差でEU離脱を決定する前であれば、「この場所は我々が検討していた場所だっただろう」という。「ブレグジット後、現在ではヨーロッパ各地、おそらく10カ国から70件ほどの候補地提案が寄せられている。我々は、年末までに候補地選定とEUからの支持を得られることを期待している」と付け加えた。

世界的な半導体不足により、新車搭載のGPUやプロセッサなどの製品の価格が高騰したことを受け、インテルの新工場建設への関心はますます高まっている。同社は今後10年間で、欧州の半導体工場の新設および改修に950億ドル(700億ポンド)を投資する予定だ。「今はとにかく何もかもが不足している。私や業界の同僚たちは必死に追いつこうと努力しているが、それでもまだ時間がかかるだろう」とゲルシンガー氏は述べた。

この支出額は、半導体製造市場におけるインテルのライバル企業の支出額とほぼ同額だ。世界最大のマイクロチップ受託製造会社である台湾TSMCは3年間で1,000億ドルを投じ、サムスンは自社の半導体工場に2,050億ドルを投資している。インテルは現在、半導体製造の一部を外部委託しているが、新工場の開発によって自社生産に移行したいと考えている。

「誰も他国に依存しすぎないようにすることが、世界的にバランスの取れたサプライチェーンの動機の一部であることは明らかだ」とゲルシンガー氏はBBCに語った。

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