
Raspberry Pi LTDは最近、Raspberry Pi Pico 2およびサードパーティ製のRP2350ベース製品での使用を目的としたマイクロコントローラ、Raspberry Pi RP2350をリリースしました[Hackadayより]。しかし残念ながら、オンボードのプルアップ抵抗にハードウェアバグが見つかりました。この抵抗の電圧制御に不具合があるのです。GPIOピンが3.3Vまで上昇すると、その後0Vに戻らず、2.1Vで固定されてしまいます。これは意図しないラッチ動作によってGPIOピンが接地電位にプルダウンされないためです。
この問題は、MastodonでBus Pirateとして知られるIan Lesnet氏によって最初に発見されました。その後、このバグはRP2350の公式データシートに追加され、この問題はプルアップSWDパッドに影響し、QSPIパッドには影響しないことも記載されています。QSPIパッドには問題のある回路がないため、影響はありません。USB PHYのプルダウン抵抗も影響を受けません。
しかし、このマイクロコントローラの所有者はこの問題に対して何ができるでしょうか? Raspberry Pi LTDの公式ソリューションと、Lesnetの別のソリューションがあります。Bus Pirateソリューションは、外付けプルダウン抵抗を追加するもので、ボードサイズは大きくなりますが、それ以外は問題を解決します。一方、Raspberry Piのソリューションは、読み取り前に入力バッファを有効にし、読み取り後に無効にします。何らかの理由で内部プルダウン抵抗をそのまま使用する必要がある場合を除き、Bus Pirateソリューションの方が適している可能性があります。
Hackadayが指摘しているように、Raspberry PiのエンジニアであるLuke Wren氏は、検証テストでこの問題が検知されなかったのは外部のIPブロックベンダーのせいだと主張しています。そのため、HackadayはRP2350 A0を「エンジニアリングサンプル」として使用し、実際の製品化にはA3またはB0バージョンを使用することを推奨しています。
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クリストファー・ハーパーは、2015年からPCハードウェアとゲームを専門とするフリーランスのテクニカルライターとして活躍しています。それ以前は、高校時代に様々なB2Bクライアントのゴーストライターを務めていました。仕事以外では、友人やライバルには、様々なeスポーツ(特に格闘ゲームとアリーナシューティングゲーム)の現役プレイヤーとして、またジミ・ヘンドリックスからキラー・マイク、そして『ソニックアドベンチャー2』のサウンドトラックまで、幅広い音楽の愛好家として知られています。