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Surface Pro Xに搭載されたMicrosoftのカスタムSQ1プロセッサについてわかっていること

クレジット: @Tomwarren / Reddit

(画像クレジット: @Tomwarren / Reddit)

マイクロソフトが新たに発表した薄さ5.3mmのSurface Pro X 2-in-1は、カスタム設計の7W Microsoft SQ1プロセッサを搭載しています。マイクロソフトはQualcommと共同でこのArm CPUを開発し、Surface Pro 6と比較してワットあたりのパフォーマンスが3倍向上したとしています。2テラフロップスのGPUを搭載し、9TOPSのAIエンジンを統合した初のWindows PCでもあるとマイクロソフトは述べています。

Snapdragon 8cxコンピューティングプラットフォームは、8個のKryo 495コアを搭載しています。Samsung Galaxy Book Sでは2.84GHzで動作しますが、Surface Pro Xでは3GHzで動作します。 

GPUに関しては、QualcommはSnapdragon 8cxの1.8テラフロップスに対し、2.1テラフロップスの性能を約束しています。ただし、これはFP16の性能を指している可能性が高いため、ゲームで使用されるFP32の性能は1.05テラフロップスになります。少し前、IntelはIce LakeのGen11が1テラフロップスの速度を持つ初の(メインストリーム)統合GPUであると自慢していましたが、Microsoftはここで本格的な性能を実現しています。Microsoftは、15Wクアッドコア14nm Intel Coffee Lake-U第8世代CPUを搭載したSurface Pro 6と比較して、ワットあたりの性能が3倍向上していると主張しています。Microsoftは、これによりバッテリー駆動時間が長くなると述べていますが、具体的な数値は明らかにしていません。

Windows製品としては目新しい点として、強力な9TOPSのAIエンジンを搭載しています。Microsoftによると、AIタスクにおける消費電力はGPU(15W)の50分の1です。PCのパフォーマンスニーズを満たすため、TDPは7Wで、一般的なスマートフォン用チップセットの約2Wに対して、最大15Wまで上昇します。

Surface Pro X 2-in-1は、2880x1920解像度(267ppi)、1400:1のコントラスト比を誇る13インチのエッジツーエッジディスプレイを搭載しています。その他の機能としては、急速充電、LTE-Aモデム、本体に収納可能な充電式スタイラスペン、リムーバブルSSD、最大16GBのRAM、USB-Cポート2基、4Kウェブカメラ、ノイズキャンセリング機能付きマイク2基などが挙げられます。本体の厚みは5.3mm、重量は762gです。価格は999ドルからとなります。

Intel搭載のSurface Pro 7、Microsoft-Qualcomm搭載のSurface Pro X、一部AMD搭載のSurface Laptop 3、さらにはSurface Earbuds、そして将来的にはIntel搭載のSurface Neoといったデバイスを通じて、Microsoftはハードウェアと使用するハードウェアコンポーネントサプライヤーの多様化に明確な意欲を示しています。また、これは、Microsoftが過去の失敗にも関わらず、Arm Windowsエコシステムのサポートを継続していることも示しています。そして最後に、Microsoftが独自のシリコン設計に意欲的であることは、これが初めてではないものの、今後の製品において同社がこのカスタムアプローチをシリコン設計にどこまで押し進めていくのかという疑問を抱かせます。

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