IoTアプリケーション開発を目的としたLTE対応Raspberry Pi HATが、Kickstarterで資金調達目標を達成しました。PiTalkと呼ばれるこのHATは、小型のRaspberry Pi Zeroから高性能なRaspberry Pi 4 Model Bまで、コンピュートモジュールとPicoを除くすべてのRaspberry Piモデルと互換性があります。
ロンドンを拠点とする組み込みシステムエンジニア、Ravinder Singh氏が開発したHATを使えば、Raspberry PiをWi-Fiの圏外に設置できます(ただし、電源供給は必要です)。Quectel EG25-G Cat 4モジュールをベースに構築され、下り150Mbps、上り50Mbpsの速度を実現し、従来のネットワークタイプとの下位互換性も備えています。また、GPS、GLONASS、BeiDou/Compass、Galileo、QZSSといったグローバルポジショニングにも対応しています。
HATを装着したPiは音声通話とSMSに対応しているため、自作スマートフォンの構築にも使用できますが、Wi-Fiホットスポット、動画ストリーミングデバイス、あるいは単にウェブを閲覧するデバイスとしても使用できます。また、デジタルサイネージへの応用も期待されており、Wi-Fiネットワークや物理的なアクセスを必要とせずに、サイネージに新しいコンテンツをアップロードできます。2Gネットワークのみに接続可能なHATバージョンも提供されています。
Singh氏は、WindowsおよびLinuxシステム用のUSB接続4Gドングルも開発中です。この4G製品はすべてnano-SIMカードを必要とし、USBポート(HATの場合はType-Cポート、ドングルの場合はホストのType-Aポート)から電源供給を受けます。Raspberry Piボード、HAT、各種ケーブル、HATとドングルの組み合わせなど、様々なバンドル製品が用意されています。LCDスクリーン、バッテリー駆動UPS、リレー接続、PoE HATも利用可能です。
ピン配列を含む詳細はKickstarterページでご確認いただけます。製品は全世界に発送され、2023年2月に配送開始予定です。Kickstarterキャンペーンは執筆時点であと29日間続きます。
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イアン・エヴェンデンは、英国を拠点とするTom's Hardware USのニュースライターです。彼はどんなテーマでも執筆しますが、特にRaspberry PiとDIYロボットに関する記事が彼の目に留まることが多いようです。