
インテルは、自動車業界向けに強力な新型ディスクリートGPUを発表しました。本日、中国・深圳で開催されたIntel AI Cockpit Innovation Experienceイベントにおいて、Arc A760Aが披露されました。ステージ上でのプレゼンテーションで、インテル・オートモーティブ担当副社長兼ゼネラル・マネージャーのジャック・ウェスト氏は、この新型ディスクリートGPUは「自宅と同等のAAAゲーミング体験を車内で実現できる」と述べました。インテルによると、この最新GPUを搭載した車両は、早ければ2025年には市販される予定です。
Tom's Hardwareへのメールでは、新型A760Aは「OEM各社がAIを活用したコックピット体験の新時代を切り開くのを支援する」ために設計されたと説明されています。運転支援は自動車におけるAIの最もよく知られた応用例の一つですが、Intelは、この新しいディスクリートGPUが「PC業界全体で体験されているような、車内乗員のパーソナライズされた体験」を実現すると述べています。洗練された車内コックピットは、気まぐれな自動車購入者にとってますます重要になっています。GPUのパワーは、未来的で機能豊富、そしてパーソナライズされたディスプレイにとってますます不可欠なものとなっています。
インテルは、AI強化型ソフトウェア定義車両(SDV)向けシステムオンチップ(SoC)を含む既存のポートフォリオに、新型Arc dGPUを追加します。エントリーレベルおよびミドルレンジクラスの車両では、コックピットをSoCの統合グラフィックスで駆動することで十分な性能を発揮する可能性があります。しかし、ハイエンド車ではdGPUによってよりプレミアムな機能を提供できるとインテルは示唆しています。自動車メーカーと開発者にとってさらに嬉しいことに、インテルは、iGPUプラットフォーム向けに開発されたソフトウェアはA760Aと「完全な互換性」を持つと述べています。
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つまり、Arc A760Aは、最も洗練されたコックピットグラフィックスにも適していると言えるでしょう。しかし、Intelのプレゼンテーションとブログ記事では、このdGPUは車内で「高負荷のAAAゲームタイトル」をプレイしながら、AIアプリやその他の車載機能やインタラクティブ機能も実行できると謳っています。車載カメラが最大6台搭載され、豊富なコンテンツを表示する高解像度スクリーンを最大7台搭載していることを考えると、これはかなり大胆な主張と言えるでしょう。
A760A によって実現されるその他のエクスペリエンスとしては、高性能な既存の SoC プラットフォーム上に構築された dGPU による比類のないスケーラビリティ、音声、カメラ、ジェスチャー入力による豊富なインタラクション、ローカル LLM を実行できる強力で高度なスマート パーソナライゼーション、ゲームだけでなく通常の車内エンターテイメントのニーズにも対応できるシステムなどがあると言われています。
A760Aのようなハードウェアの性能を最大限に引き出すには、ソフトウェアによるサポートが不可欠です。インテルによると、100社以上のISVが車内体験の開発に取り組んでおり、これまでに500以上の自動車向け機能とAIアプリを開発してきたとのことです。
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マーク・タイソンはトムズ・ハードウェアのニュース編集者です。ビジネスや半導体設計から、理性の限界に迫る製品まで、PCテクノロジーのあらゆる分野を網羅的にカバーすることに情熱を注いでいます。