
AMDのEPYCプロセッサとオーバークロックは、通常は結び付けられません。しかし、オーバークロッカーのSergmann氏は、正しいSKUを使用すればEPYCチップをオーバークロックできることを実証しました。さらに興味深いのは、このオーバークロッカーが、公式にはサポートされていないAM5マザーボードでEPYC 4124Pを動作させたことです。
EPYC 4124Pは、AMDのAM5プラットフォーム向けエントリーレベルのEPYC 4004プロセッサです。しかし、これらのチップはECCメモリのサポートなどのエンタープライズ向け機能を備えた、主流のRyzen 7000チップのリブランド版であると考える人も多くいます。EPYC 4004シリーズのコアスペックはRyzen 7000と共通で、コア数は最大16個のZen 4実行コア、ブーストクロックは最大5.7GHz、最大TDPは170Wです。
EPYC 4124Pは液体窒素で6.6GHzに達し、チップの定格ブーストクロック速度5.1GHzを30%近く上回りました。このクアッドコアチップには、オーバークロックされたDDR5-8000メモリモジュールが2つ搭載されていましたが、Ryzenチップに適切なIMC(統合メモリコントローラ)が搭載されている限り、B650E Aorus Tachyonは最大DDR5-8400までサポートするため、これは驚くべきことではありません。
これらの結果は、EPYC 4004のオーバークロックポテンシャルを実証するものであり、これらがエンタープライズ市場向けにリブランドされたRyzen 7000チップに過ぎないことをさらに裏付けています。よほど優れたオーバークロック能力がない限り、EPYC 4004チップで6GHzに達することはまずないでしょう。さらに、エンタープライズユーザーは安定性を最優先事項とするため、ハードウェアを標準設定で運用しています。そのため、EPYC 4004のパーツがオーバークロックされる可能性は低いでしょう。
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クリストファー・ハーパーは、2015年からPCハードウェアとゲームを専門とするフリーランスのテクニカルライターとして活躍しています。それ以前は、高校時代に様々なB2Bクライアントのゴーストライターを務めていました。仕事以外では、友人やライバルには、様々なeスポーツ(特に格闘ゲームとアリーナシューティングゲーム)の現役プレイヤーとして、またジミ・ヘンドリックスからキラー・マイク、そして『ソニックアドベンチャー2』のサウンドトラックまで、幅広い音楽の愛好家として知られています。