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アナリストによると、AMDは2023年にサーバーCPU市場の20%を占める見込み

AMDは、サーバー向けEPYCプロセッサを発売した2017年以降、データセンター向けCPU市場シェアを着実に拡大しており、DigiTimes Researchによると、今年の出荷台数の20%以上を占めると予想されています。一方、データセンター向けArmベースのシステムオンチップ(SoC)を開発する複数の開発会社は、市場の約8%を占めると予測されています。Intelは引き続き首位を維持するものの、シェアは大幅に低下するでしょう。

サーバ

(画像クレジット:DigiTimes)

DigiTimes ResearchのFrank Kung氏によると、AMDが今年もIntelから市場シェアを奪い続ける要因はいくつかあるという。具体的には、AMDの最新EPYCプロセッサのコア数がIntelの最上位プロセッサであるXeon Scalable(60コアに対して96コア)よりも高いこと、EPYC CPUの価格が同程度のコア数を持つIntel Xeon Scalable製品よりも安いこと、そしてTSMCで製造されるAMDの最新EPYC CPUの供給がIntelの自社製造Xeon Scalableよりも優れていることなどが挙げられる。 

DigiTimes Research は直接言及していないものの、AMD の EPYC プラットフォームの採用を推進する主な要因が他に 2 つあります。それは、大きな遅延なく新しいプロセッサが導入されたことと、予定よりも大幅に遅れて登場した Intel の最新製品と比較してパフォーマンスが優れていることです。 

AMDは昨年末、メインストリームサーバー向けにZen 4マイクロアーキテクチャをベースに最大96コアを搭載したEPYC「Genoa」プロセッサを発表しており、このプラットフォームは2023年に段階的に拡大する予定です。今年後半には、クラウドデータセンター向けにZen 4cアーキテクチャを採用し最大128コアを搭載したEPYC「Bergamo」CPUをリリースする予定です。Intelがクラウドワークロード向けのSierra Forest CPUを2024年にのみ出荷する予定であるため、AMDの地位はさらに向上するでしょう。また、AMDは今年、通信市場向けにEPYC「Siena」プロセッサを発表する予定です。

腕が強くなってきている

サーバー市場シェア獲得において、ArmベースのSoCには根本的な逆風があります。それはソフトウェアの互換性です。パフォーマンス面ではこれらのSoCはx86プロセッサと競合できますが、プログラムを実行できなければ採用はされません。  

それでも、DigiTimes Researchの推計によると、Amazon、Ampere、Alibaba、Marvellといった企業が提供するArm搭載SoCのシェアは、2021年の3.5%から2022年には6.8%に拡大する見込みです。アナリストは、NVIDIAなどの新規参入企業やAmpereなどの既存企業が新製品を発表するにつれ、こうしたプロセッサがサーバーCPU市場の8.1%を占めると予測しています。 

Nvidia のコンピューティング GPU が AI および HPC 分野で強力であることを考えると、同社のサーバー向け Arm ベースのプロセッサは、市場で大きなシェアを獲得する態勢が整っています。 

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ArmベースのデータセンターSoCは、一般的なアプリケーションとのソフトウェア互換性が高まるにつれて、市場シェアも拡大していくでしょう。そのため、数年後にこれらのプロセッサがどの程度の市場シェアを獲得するかは、時が経てば分かるでしょう。DigiTimes Researchのアナリストによると、ArmベースのSoCはデータセンターおよびエッジコンピューティングサーバーにおいて今後もシェアを拡大​​していくことはほぼ確実です。

アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。