Intelは、次世代かつロイヤリティフリーのAV1コーデック(コーデックとは、デジタルデータストリームまたは信号をエンコード/デコードするプログラム)向けに、独自のオープンソースCPUベースエンコーダを公開しました。Intelは、AV1コーデックの開発を担う非営利団体Alliance for Open Media(AOM)の主要創設メンバーの一社です。
インテル SVT-AV1
Intelの新しいエンコーダ「Scalable Video Technology AOMedia Video 1(SVT-AV1)」は、専用のAV1エンコーダが本格的に普及するまでの間、CPUベースの優れたエンコード・ソフトウェア・ツールの役割を果たすことを目指しています。このエンコーダは、Linux、macOS、Windowsの各オペレーティングシステムをサポートしています。
CPUベースのエンコーダーには強力なシステムが必要なので、SVT-AV1のリアルタイムエンコード仕様が決して甘くないのも当然です。SVT-AV1では、10ビット4Kビデオエンコードには、少なくとも112スレッドのSkylake世代以降のXeonプロセッサと、少なくとも48GBのRAMが必要です。ビデオストリーミング企業を除けば、このようなシステムはほとんどの人にとって手の届かないものです。AV1ビデオをエンコードしたい消費者は、専用のAV1エンコードハードウェアが登場するまで待つ必要があるかもしれません。それにはおそらく1年ほどかかるでしょう。
AV1は前進する
AV1ビデオコーデックは、H.264、そして(ある程度は)HEVCに続く次世代コーデックとして広く認識されています。これは、ビデオ圧縮の大幅な改善とロイヤリティフリーであることに加え、AOMediaグループを通じてテクノロジー業界のほぼ全体がAV1を支持しているように見えることが最大の理由です。結局のところ、次世代コーデックの成否を左右するのは、ビデオストリーミングサイト、ビデオ対応アプリケーション、そしてオペレーティングシステムによる採用であり、AV1は多くの支持を得ることになるでしょう。
Intel のオープンソース SVT-AV1 エンコーダーが、最近リリースされたオープンソース dav1d AV1 デコーダーに加わりました。そのため、ビデオストリーミング企業は、AV1 ビデオのサポートを早期に開始したい場合に完全なソリューションを利用できるようになりました。
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