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レポート:RISC-V、米国からスイスへの移転を計画

スイスの国旗

(画像クレジット:Shutterstock)

ロイター通信によると、RISC-V財団は、潜在的な貿易制限への懸念から、米国からスイスに移転する可能性があるという。ロイター通信は昨日、この非営利団体が早ければ今月末にも移転を決定する可能性があると報じた。

同社はまた、「特定の国、企業、政府、あるいは出来事に基づいてスイスに法人を設立するわけではない」と主張した。しかし、RISC-V財団の最高経営責任者(CEO)であるカリスタ・レドモンド氏はロイター通信に対し、「世界中から、『米国に法人を設立しなければ、もっと安心できる』という声が上がっている」と語った。

これもさほど驚くことではありません。中国との進行中の貿易戦争に加え、米国は製品のセキュリティを監視するため、他国の半導体メーカーに対し、生産拠点を米国に移すよう圧力をかけていると報じられています。また、ファーウェイのような企業へのサービス提供を自国企業に制限しています。

RISC-V Foundationは、その名の由来となったオープンソースのRISC-Vアーキテクチャの普及を促進するために設立されました。このアーキテクチャはますます重要になっています。例えば、NVIDIAは最近RISC-V関連の求人情報を掲載しており、Alibabaなどの企業もこのアーキテクチャを採用した最初のチップを製造しています。

RISC-Vをはじめとするオープンソースプロジェクトは、今のところ米国の輸出規制の対象にはなっていない(RISC-V財団もウェブサイトでこの事実を認めている)。しかし、レドモンド氏がロイター通信に語ったところによると、同財団のメンバーは依然として「地政学的な混乱の可能性を懸念している」という。スイスのような中立国への移転は、こうした事態を回避できる可能性がある。

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