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CoolITが4kW単相DLCコールドプレートを発表 — Nvidia Blackwell Ultraチップ搭載に間に合うかのようだ
CoolIT 4kW コールドプレート
(画像提供:CoolIT)

データセンター向け液体冷却ソリューションを専門とするCoolIT社は、4kWの放熱能力を持つと謳う新型液体冷却コールドプレートを発表しました。これは、NVIDIAのB200アクセラレータの定格出力の4倍に相当します。同社は、単相直接液体冷却(DLC)ソリューションに関する現在の業界標準と比較して、放熱性能が2倍に向上したと主張しています。この発表はGTCの直前に行われました。GTCでは、NVIDIAがGB300 Blackwell Ultraを発表し、次世代Rubinアーキテクチャの計画について議論すると予想されています。このタイミングは単なる偶然ではないかもしれません。

その名の通り、ダイレクト液冷方式では、CPUやGPUなどの発熱部品に液体の冷却剤を直接接触させます。「単相」とは冷却剤の状態を指します。単相では冷却剤は液体のままですが、二相では沸騰/凝縮によって状態が変化します。一般的に、これはAIO(オールインワン)やPCに搭載されているカスタム液冷ループと非常によく似ています。どちらも同じ原理に基づいており、ダイレクト・ツー・チップ(D2C)冷却アプローチに分類されます。

AMDのEPYCやIntelのXeonなどのサーバーグレードCPUは、最大500Wの電力を消費します。一部の高性能システムでは液冷が採用されていますが、これは空冷ソリューションでも十分に対応可能な数値です。一方、AMDのInstinct MI325XやNvidiaのBlackwellファミリーなどのAIアクセラレーターは、1,000Wを超えるTDPで設計されています。AIのトレーニングと実行には、計算負荷と電力消費の両方が伴います。

世界中のテクノロジー大手企業間で熾烈な軍拡競争が繰り広げられる中、チップメーカーはより高い性能を求めて技術の限界に挑戦し続けています。しかし、その一つが消費電力の増加であり、ラックの導入が増えるにつれて、この問題はますます深刻化しています。その結果、液冷へのトレンドが拡大しています。液浸冷却は実現可能なソリューションのように見えますが、ラックの垂直スタッキングに制限があり、すべてのデータセンターが液浸冷却インフラを考慮して設計されているわけではありません。そのため、当面はD2Cソリューションの採用が拡大すると考えられます。

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ハッサム・ナシルは、長年の技術編集者兼ライターとしての経験を持つ、熱狂的なハードウェア愛好家です。CPUの詳細な比較やハードウェア全般のニュースを専門としています。仕事以外の時間は、常に進化を続けるカスタム水冷式ゲーミングマシンのためにチューブを曲げたり、趣味で最新のCPUやGPUのベンチマークテストを行ったりしています。