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MSI MPG X570 Plusマザーボードの再テスト

当初、レビュー用にX570マザーボードの低価格版を探していたのですが、MSIからサンプル提供を受けられませんでした。そこで、200ドル未満のMPG X570 Plusマザーボードを購入し、その実力を試すことにしました。読者の意見は既に把握していたので、その点を検証すれば、このマザーボードの不合格理由について素晴らしい記事を書くことができたはずです。しかし、このマザーボードがテストに合格したので他社よりも肯定的なレビュー記事を書くことにしました。

MPG X570のレビューを公開した後、読者やメディア関係者から多くのフィードバックをいただき、テスト方法や機器について正当な懸念を表明されました。同僚やMSIのテスターでさえVRMの過熱を確認していたのに、なぜ私たちは確認できなかったのでしょうか? 

このようなフィードバックには感謝しており、真摯に受け止めています。なぜなら、テストは私たちの業務にとって非常に重要だからです。上級編集チームがフィードバックを精査した結果、新しいワークロード、新しい温度センサー、そしてより要求の厳しいCPUを使用するなど、テスト方法を変更することを決定しました。 

オリジナルのテストベッド

当初のテストベッドは、Cooler Master HAF XBをベースにした120mmラジエーター2基を搭載したミッドタワー型PCでした。昨年、Eisblock XPX CPUウォーターブロックにアップグレードしました。このウォーターブロックは、Eisbecher D5 150mmポンプ/リザーバーからNexXxoS UT60 X-Flow 240mmラジエーターを介して水供給されます。いずれもAlphacool製です。 

このアップグレードの目的は、以前のFractal Design S24ユニットと比較して、電圧レギュレータ上のエアフローを大幅に増加させることなく、新しいHEDTプロセッサをサポートすることでした。しかし、ラジエーターが厚くなったため、同等のエアフローを維持するためにはファンの回転速度を上げる必要がありました。新しいラジエーターはケース内に収まらないほど厚かったため、新しいEK Vardarファンと共に、効率の低い「プル」構成で外側に取り付けました。このエアフロー制限の結果、新しい構成でも以前のバージョンと同等のエアフローとなりました。

Ryzen 9へのステップアップ

(画像提供:Tom's Hardware)

X570のレビューシリーズは、プラットフォーム発売前の数日間、Ryzen 9が品薄だったため、Ryzen 7から始めました。Ryzen 7を採用することでデータの一貫性は維持できましたが、Ryzen 9に比べて消費電力が少ないという懸念も当然ありました。そこでまず、市販の3900Xプロセッサを購入しました。電圧レギュレータによるサーマルスロットリングの問題を回避するため、マザーボードのファームウェアでサーマルスロットリングの上限を125℃に設定しました。これにより、デフォルトの102℃~105℃のスロットリング範囲を超えるピーク値を確認できるようになりました。

(画像提供:Tom's Hardware)

3700Xのオーバークロックは、1.375Vで4.20GHzに達し、ピーク時の電圧レギュレータ温度は約90℃でしたが、再テストではピーク温度が1℃低下しました。オーバークロックしていないRyzen 9 3900Xでは、同じ電圧レギュレータの温度が約1℃上昇しました。計測した約89℃という温度は、3700Xのオーバークロックの最終値としては悪くありませんが、3900Xをフルロードで動作させるには良い開始値とは言えません。

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熱電対へのステップアップ

HWiNFO64のテストボードへの適用性について調査したところ、多くの読者から、HWiNFO64が読み取るセンサーが最も高温のMOSFETに十分近くないため、正確な数値が得られないのではないかと懸念の声が寄せられました。参考までに、関連する箇所を以下に示します。

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(画像提供:Tom's Hardware)

Amazonでは様々なロギング温度計が低価格で販売されていますが、私たちは精度を保証するために、工場で校正済みのK型熱電対ケーブル4本が付属するExtechモデルSDL200を選択しました。8相をテストするのに熱電対は4本しかなかったため、各相ペアの最も高温のMOSFETをターゲットにしました。赤外線メーターによると、最も理想的な配置のサーミスターは下側のサーミスターです。

(画像提供:Tom's Hardware)

熱電対の温度がマザーボードのオンボードサーミスタよりも高い値を示すこともあったものの、全体的な印象としては、最初の熱電対の結果がオンボードセンサーの温度を概ね正確に反映しているという結果でした。しかし、Prime95がこのテストに適用できるかどうかについては依然として疑問が残っていたため、次のステップに進むことにしました。

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