Twitch、Discord、Epic Gamesといった企業がSteamに対抗するため独自のストアを導入する中、ValveはPCゲーム市場においてかつてないほどの競争に直面しています。PCGamerは今週初め、ValveがSteam Link AnywhereやほぼオープンソースのSteam Networking Sockets APIといった新機能を導入し、ゲーマーと開発者双方にプラットフォームが広く受け入れられるよう尽力していると報じました。
Steam Link Anywhere は、その名の通りの機能を果たすようです。3月14日にリリースされた Steam Link のベータビルドでは、唯一の変更点は「Steam Link Anywhere のサポートを追加。現在、初期ベータ版です」と記載されていました。Valve は、「Steam Link Anywhere を使用すると、コンピューターのアップロード速度が良好で、Steam Link デバイスのネットワーク接続が良好であれば、Steam を実行しているどのコンピューターからでも Steam Link にゲームをストリーミングできます」と説明しています。
これはSteam Linkの最新版です。Valveは2015年11月に専用ハードウェアでこの技術を導入しましたが、度重なる値下げを経て、2018年11月にそのハードウェアの販売を終了しました。その間、同社はAndroid(そして将来的にはiOS)向けのSteam Linkアプリをリリースし、スマートフォンからSteamライブラリにアクセスできるようにしました。このアプリは、SamsungのスマートテレビとRaspberry Pi 3デバイスでも利用可能です。
Steam Linkの現在のバージョンは、ホームネットワークのみで利用可能です。Steam Link Anywhereは、ホストコンピューターのアップロード速度とターゲットデバイスのダウンロード速度がゲームストリーミングをサポートできる場合、この制限を解除するようです。これはSteam Linkの大きな改善であり、どこにいてもSteamライブラリにアクセスしたい人々の間で、Steam Linkの人気がさらに高まる可能性があります。
PCGamerは、Steam Networking Sockets APIの新たな情報も発見しました。これらのAPIにより、開発者はCounter-Strike: Global OffensiveやDota 2といった大人気タイトルで使用されているValveのネットワーク技術を、自社ゲームで利用できるようになります。Valveは、APIの「大部分」がオープンソース化され、開発者がAPIの仕組みを詳しく確認できるようになったと報じています。また、「より高速で安全な接続」を提供できるとしています。
これは多くのプレイヤーが意識しないであろう開発手法です。ネットワークは問題が発生した時に初めて注目されるため、開発者にとっては大きなメリットとなる可能性があります。しかし、Valveは3月21日に開催されるGDC 2019で、Steam Networking Sockets APIを他のマルチプレイヤー技術よりも活用するメリットについて説明する予定です。
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