Google、NASA、フォルクスワーゲンなどが採用する量子アニーリングコンピュータを開発するカナダのD-Wave社は本日、次世代の量子アニーリングプラットフォームを発表しました。このプラットフォームは、Pegasusと呼ばれる全く新しい量子ビットトポロジーを搭載し、同社によれば、世界で最も接続性の高い商用量子システムであり、5,000量子ビットをサポートします。
新しいペガサス量子ビットトポロジー
Pegasusトポロジーでは、各量子ビット(量子情報の最も基本的な形態)が15個の他の量子ビットに接続されます。これは、同社の従来のトポロジーであるChimeraと比較して、接続数が2.5倍に増加しています。これにより、Chimeraトポロジーよりも少ない物理量子ビットで、より大きな問題の埋め込みが可能になるとされています。
Pegasus トポロジのもう 1 つの利点は、市販されているすべての D-Wave 量子処理ユニット (QPU) よりも静かなことです。
さらに、新しいD-Waveプラットフォームは5,000以上の量子ビットを搭載しており、これは前世代のD-Wave 2000Q(2,000量子ビット)の2.5倍以上です。量子ビット数の増加と接続性の向上により、量子プログラマーはより複雑なプラットフォームの開発が可能になります。
新しいソフトウェアツール
新しい D-Wave プラットフォームには、Ocean SDK 内の改良されたソフトウェア ツールも付属しており、開発者は Python や C などの使い慣れたプログラミング言語を使用して、ハイブリッドな古典システムと量子システムをコーディングできます。
サードパーティの開発者、研究機関、企業など、関心のある方は、D-Waveの柔軟な有料アクセスパッケージを利用して、同社の新システムへのクラウドアクセス時間を購入できます。また、新しいPegasusトポロジのテストを本日から開始することも可能です。
既存の D-Wave QPU およびソフトウェア ツールのさまざまなアップグレードが現在から 2020 年半ばまでの間に利用可能になりますが、完全な新しいプラットフォームは 2020 年後半に利用可能になります。
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