
AMDの第一世代Zen IPを採用した中国のファブレスチップメーカー、Hygonの新しい16コアプロセッサがGeekbenchに登場しました。このプロセッサは、過去に取り上げた同様の8コアHygonプロセッサと比べて60%も性能が向上しています。コア数が2倍であることを考えると、このパフォーマンスの向上はそれほど大きなものではありませんが、メーカーは7年前のアーキテクチャであるZen 1に固執しているため、コア数を増やす以外に大きな成果は期待できません。
Geekbenchのリストを見ると、このチップはHygon XHVTBSTボードとopenKylin 2.0オペレーティングシステム(Linuxベース)を使用してベンチマークされています。CPUはHygon C86-4G(別名C86 3490)と名付けられており、同じHygon C86-3000ファミリーに属する8コアのC86 3350よりも上位のCPUです。CPUのベース周波数は2.8GHzとやや低く、RAMは約32GBでした。このベンチマークにはGeekbenchの古いバージョンが使用されているため、比較のために同じバージョンを搭載した他のx86 CPUをいくつかリストアップしました。
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CPU | コア/スレッド | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|---|
ハイゴン C86-4G | 16/32 | 1073 | 8811 |
ハイゴン C86-3350 | 8月16日 | 1042 | 5730 |
ライゼン5 5600 | 6月12日 | 2097 | 9313 |
ライゼン スレッドリッパー 1950X | 16/32 | 1256 | 8809 |
米国の制裁措置により、チップメーカーは高性能デバイスの中国への輸出を禁止されており、これがZen+やそれ以降の設計を採用したHygonチップが未だに見られない理由であると考えられます。同様に、スケーリング性能も、Ryzen 5 5600X 1個に勝つためにC86 3185チップ2個(合計16コア)が必要だった2021年以降、全く改善されていません。報道によると、チップメーカーはI/O数の増加と互換性の向上を目指し、Zen 1アーキテクチャをAMDの最新SP5ソケットに移植する方法を発見したようです。
さらに、Zen 2はAMDの設計哲学にパラダイムシフトをもたらした決定的なアーキテクチャであり、MCM(I/OコアとCPUコアを別々のチップレットに分離する)への移行を促しました。そのため、これらのチップには依然として大きな余裕が残されています。しかし、HygonはAMDの設計に完全に依存しているため、これらのチップの将来のリリースへの道筋は狭まっています。
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ハッサム・ナシルは、長年の技術編集者兼ライターとしての経験を持つ、熱狂的なハードウェア愛好家です。CPUの詳細な比較やハードウェア全般のニュースを専門としています。仕事以外の時間は、常に進化を続けるカスタム水冷式ゲーミングマシンのためにチューブを曲げたり、趣味で最新のCPUやGPUのベンチマークテストを行ったりしています。