土曜日に、データセンター向けの一部GPUでのみ有効化されているNVIDIAのGPU仮想化機能が、クライアントPCのGeForceおよびQuadroグラフィックカードで、比較的簡単なハック(Linuxのみ)を使用することで解除できることをお伝えしました。どうやら、クライアントGPUで有効化できるデータセンター限定機能はこれだけではないようです。ユーザーが作成したハックにより、ビデオエンコードセッションの最大数制限が解除されるようです。
AMD、Intel、Nvidiaなどの企業がデータセンター事業者向けに販売しているグラフィックカードは、数十ものビデオストリームを同時にデコードおよびエンコードできます。この機能は、ビデオストリーミングサービス、ゲームストリーミングサービス、仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)など、数多くのアプリケーションで必要とされます。データセンターボードと同じシリコン(同じビデオエンコード/デコードハードウェア)を搭載したコンシューマー製品にはこれらの機能がなく、Nvidiaの場合、最大3つのNVENCビデオエンコードセッションと最大1つのNVDECビデオデコードストリームを同時にサポートすることになります(ビデオエンコード/デコードGPUサポートマトリックス全体を参照)。
NVIDIAは、自社のデータセンター製品が同時にサポートするビデオストリームの数を広く宣伝していませんが、数年前のあるプレゼンテーションで、一部のTuringベースのTeslaおよびQuadroカードが最大11の高品質NVENCストリームと最大17の低遅延NVENCストリームをサポートできることを明らかにしました。とはいえ、ハイエンドのGeForce RTX 2080/RTX 2080 Tiカードも同様の機能を備えていると期待できます。
NVENCおよびNVDECの同時ストリーム数のロック解除は、多数のビデオをエンコードしたり、複数のビデオストリームを同時に処理したりする必要がある場合に有効です。しかし、すべてのコンシューマーグレードのアプリケーションが多数の同時ビデオストリームをサポートできるわけではないため、この機能のロック解除は無駄になる可能性があります。一方、プロフェッショナルなビデオアプリケーションを使用するユーザーは、通常、それらの機能をサポートする適切なハードウェアを備えています。
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アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。