
Solidigmは、業界初となる液冷式エンタープライズSSD「D7-PS1010」を発表しました。ブレード型のE.1フォームファクタで、PCIe 5.0インターフェースを備えています。SSDボードはラップアラウンド型のコールドプレートに収められており、両端にホースコネクタが接続されています。これにより、コントローラーとNANDチップを直接冷却するホットスワップ可能な設計となっています。
同社はこのSSDを、別個のストレージではなくDAS(Direct Attached Storage)を搭載したAIサーバー向けに開発しています。そのため、SolidigmはSupermicroとの提携を強調し、SupermicroはこれらのSSDのE.1Sバージョンが同社のNvidia HGX B300ベースのサーバーに最適であると述べています。コンパクトなフォームファクタのホットスワップ設計は、メンテナンスの容易さにも貢献します。従来の液冷式設計では、メンテナンスのたびに少々手間がかかる場合があるためです。
D7-PS1010には2つの容量タイプがあります。9.5mm厚バージョンは3.84TB、15mm厚バージョンは7.68TBで、176層TLC 3D NANDチップを搭載しています。どちらもE1.Sフォームファクタを採用していますが、Solidigmが将来的にこの技術をより長いE1.Lモデルに採用することは容易に想像できます。Solidigmは、両バージョンをベンダーリストに掲載できるよう、複数のODM(Original Device Manufacturers)およびOEMと「緊密に連携」していると述べています。
このSSDのスペックはエンタープライズSSDの想定範囲内であり、読み取り集中型のワークロード向けに最適化されています。D7-PS1010のシーケンシャル読み取り速度は14,500MB/秒、書き込み速度は8,400MB/秒です。読み取りIOPSは予想通り優れており、ランダム読み取りで3,200,000、書き込みでは315,000と、実用レベルです。耐久性に関しては、Solidigmによると、このSSDは1日あたり1回のドライブ全体書き込み(DWPD)、つまり合計7ペタバイトの書き込みに対応しています。MTBFは250万時間と評価されており、5年間の保証期間が提供されています。
AIデータセンターの膨大な電力要件を考えると、熱効率の向上に役立つものは何でも歓迎されます。将来のデータセンター、おそらくOpenAIとNvidiaが構築するであろうデータセンターが、ストレージに全液体冷却を採用することは容易に想像できます。
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ブルーノ・フェレイラはTom's Hardwareの寄稿ライターです。PCハードウェアやその他雑貨の分野で数十年の経験を持ち、開発者としてのキャリアも積んでいます。細部にこだわり、好きな話題について長々と語る癖があります。それ以外の時間は、ゲームをしたり、ライブミュージックショーやフェスティバルに出かけたりしています。