512バイトエミュレーション:問題点
4KBセクターサイズの利点について先ほど説明しました。しかし、いつものように、潜在的な欠点も存在します。最も深刻なのは互換性の問題です。現在販売されている4KBドライブはすべて、古いオペレーティングシステムとの下位互換性を保つために、512バイトのセクターサイズをエミュレートしています。
パフォーマンスの問題を防ぐ方法はいくつかありますが、4KB(またはその他の)セクターサイズをベースとするすべてのハードドライブで適切かつ均一に機能する方法は1つだけです。Windows Vista SP1やWindows 7などの最新のオペレーティングシステムをご利用いただければ、心配する必要はありません。これらのオペレーティングシステムはセクターサイズを認識し、それに応じてファイルシステムのクラスターを自動的に調整します。これは言うまでもありません。
Windows 7は、アラインメントされた操作を保証するLBAブロック番号を自動的に選択します(通常はブロック2048から始まります)。Mac OSの場合は、Tiger、Leopard、またはSnow Leopardを使用し、GUIDパーティションテーブル方式を使用する必要があります。Apple Partition Manager(APM)はパーティションのアラインメントをずらします。Linux(バージョン2.6.31以降)は、代替セクターサイズもサポートしています。セクター対応のオペレーティングシステムを使用することが、パフォーマンスの問題を回避する唯一の簡単な方法となる場合がよくあります。
別のアプローチとして、セクター番号の変更があります。不整合が発生する場所がわかっている場合(例えば、Windows XPでは最初の新規パーティションがLBAセクター63から開始されます)、内部の番号を変更し、1ずつ増やすことで、パーティションがLBAセクター64から開始するようにすることができます。このアプローチは有効ですが、一定のリスクを伴います。LBA番号がジャンパーで調整されている場合、誤ってジャンパーをデフォルト位置に戻すとデータが破壊される可能性があります。また、番号がファームウェア側で制御されている場合、理論的にはハッキングによってデータが危険にさらされる可能性も考えられます。
WDなどの他のハードドライブメーカーは、アライメントツールによる回避策を提供しています。これは、ファイルシステム全体を論理セクターと物理セクターに合わせて再配置するだけです。このソリューションはより堅牢ですが、ドライブ上に既に大量のデータが存在する場合は、実際のユーティリティとある程度の忍耐力が必要になります。
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