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ワークステーション対決:ATi FireGL V7600 vs. Nvidia Quadro FX 4600

ATi FireGL V7600 - ハードウェアの詳細

この比較では、512MBのビデオメモリを搭載し、推奨価格が1,000ドルのFireGL V7600に限定します。ATIはこれをCADおよびDCCアプリケーション向けのハイエンドセグメントに位置付けています。ワークステーションファミリーには、2GBのメモリを搭載したV8650と1GBのV8600という2つの上位モデルがあります。これら2つのモデルはかなり高価で、巨大なテクスチャや巨大なモデル、シーンを使用するアプリケーションでのみ、その真の性能を発揮します。ローエンドには、512MBのビデオRAMを搭載したV5600と、わずか256MBのV3600という、2つの簡素化されたバージョンもあります。

ATIの全カードがついにデュアルリンク対応DVIビデオ出力を2系統搭載し、大画面ワイドスクリーンモニターを利用できるようになりました。各ディスプレイの最大解像度は2560×1600ピクセル、合計5020ピクセルです。

ATIはホワイトペーパーの中で、主流セグメントで使われる「CrossFire」という用語を意図的に避けています。代わりに、同社は「マルチカードサポート」という落ち着いた表現を用いています。平易に言えば、原理は同じで、2~4枚のカードを並列に使用して処理性能を向上させるというものです。NVIDIAはこの技術の実装を「SLI」と呼んでいます。

前世代と比較して、GPUアーキテクチャは根本的に変化しました。例えば、新世代では、ピクセルシェーダーと頂点シェーダーを別々に扱うことはなくなり、いわゆる「統合シェーダー」に置き換えられました。このアプローチの利点は、アプリケーションの現在のニーズに応じてシェーダーリソースを動的に割り当てることができることです。タスクにジオメトリ計算が多い場合は頂点シェーダーの能力を高め、レンダリングタスクではピクセルシェーダーの能力を高めます。このプロセスは完全に自動化されています。

X線や放射線医学などの医療用途において特に興味深い機能が1つあります。ディスプレイエンジンは、R、G、Bの各色成分(RGB)あたり10ビット、つまり10億色を優に超える色数に対応しています。白黒チャンネル(X線画像など)も同様で、標準の256階調ではなく、最大210階調(1024階調)のグレースケールをサポートします。

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FireGL V7600の補助電源用の8ピンMolexコネクタ

2 枚のカードを連動して使用するための V7600 Crossfire コネクタ。