ZX Spectrum が Commodore 64 より優れていたことは誰もが知っていますが、さらに優れているのは、現代の画面に適したビデオ出力を備えた、Raspberry Pi Pico としてよく知られている RP2040 チップ上の Spectrum エミュレーションです。
Raspberry Pi の公式 Twitter アカウントによって紹介されたこのエミュレーターは、Github の Fruit-Bat というすばらしい名前の人物による作品で、同人物は MAME を Pi に移植したこともあります。
このソフトウェアは、オリジナルの48kおよび128k ZXハードウェアに比べていくつかの利点があります。クイックセーブスロット、USBキーボードおよびジョイスティックとの互換性、オンスクリーンメニューシステム、そして.z80スナップショットファイルと.tapテープイメージからのロード機能などです。SinclairとKempstonのジョイスティックとの互換性は、つい数日前に追加されたばかりですが、まだ開発段階です。
このプロジェクトは最近、SD カード ピンの問題により、no-OS-FatFS-SD-SPI-RPi-Pico から Pimoroni の FatFS MicroPython ライブラリに移行し、シンプルなブレッドボードから bobricius による Pico ベースの RetroVGA ユニバーサル コンピュータ エミュレーターに至るまでのハードウェアをサポートしています。
比較的進んだ段階にあるとはいえ、エミュレーションにはまだ問題が残っています。現在、GitHubには多くのオーディオフィルターが投稿されており、サウンド出力の様々な処理が試されています。もし特に良い音のフィルターを見つけたら、ぜひ投稿してください。Spectrumに関しては、特にゲームの読み込み時に、特に良い音のデバイスではなかったという記憶がありますが、コミュニティがどのようなアイデアを生み出すのかを見るのは良いことです。また、エミュレートされたZ80プロセッサが60Hzフレームの終わりに中断されるという問題もあります。これは元のマシンが50Hzでフレームを送信していたためですが、プロセッサ速度を3.5MHzから4MHzに上げることで改善されます。
エミュレータのすべてのコードは Github で公開されており、独自のエミュレータを構築するための完全な手順も提供されています。コンパイル後にエミュレータで何をすればよいのか疑問に思っている人のために、Fruit-Bat は、新しい ZX Spectrum ゲーム「The Swarm is Coming」をゴム製キーボードなしで実行しているスクリーンショットを投稿しています。
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イアン・エヴェンデンは、英国を拠点とするTom's Hardware USのニュースライターです。彼はどんなテーマでも執筆しますが、特にRaspberry PiとDIYロボットに関する記事が彼の目に留まることが多いようです。