The Informationは今週、AppleがIntelの破綻した5G部門のドイツ支社の買収交渉を進めていると報じた。Appleは最近、次期iPhoneにQualcommのモデムチップを使用する6年契約を締結したが、Appleは独自のモデムチップを開発中との噂が流れている。
報道によると、インテルはモデム事業の部分的な売却を検討しており、アップルはインテル傘下のインフィニオン部門のドイツ事業の買収を協議している。この買収により、アップルは「数百人」の新たなモデムエンジニアを獲得できることになる。
昨年から、AppleがIntelのモデム部門の買収に関心を示していたものの、合意に至らなかったという噂が流れています。AppleはすでにIntelのモデムエンジニアを何人か引き抜いています。一方、Intelは5Gスマートフォンモデム事業から可能な限り早期に撤退することを検討しています。
インテルのモデム事業における苦戦
2010年、インテルはスマートフォン市場への本格参入を目指し、インフィニオンのモデム部門を買収しました。当時、スマートフォンで成功するには、優れたモバイルCPUと優れたモデムの両方が必要であり、理想的には同じシステムオンチップ(SoC)に統合する必要がありました。
しかし、Intelはx86ベースのCPU(他社はArmコア設計かArmアーキテクチャに基づくカスタムコアを採用していた)とモデムの両方で市場に足場を築くことができず、性能と効率の面でQualcommに遅れをとり続けました。最初の問題により、Intelはスマートフォン市場で1桁以上のシェアを獲得することができず、モデムは最終的にAppleとIntelの関係を悪化させる結果となりました。
インテルと4Gモデムの使用契約を締結した直後、インテルのワイヤレス製品はクアルコムの製品に比べて性能とエネルギー効率が劣っていることが判明しました。また、インテルが2020年モデルのiPhone向け5Gモデムの納期に間に合わないとの報道もありました。
こうした状況の中、AppleはQualcommとの数十億ドル規模の訴訟を和解し、Qualcommへの「未払い」ロイヤルティの全額返済に同意し、今後6年間Qualcommのモデムを使用することを約束しました。とはいえ、AppleとQualcommの関係は少なくとも多少なりとも緊張していると考えられるため、iPhoneメーカーが自社製モデム技術の開発を目指すのは理にかなっていると言えるでしょう。
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