5
EKWBはIntelの廃止されたCryo Cooling技術を引き継ぎ、EK Delta TECウォーターブロックに第14世代のサポートを追加
EK-QuantumX デルタ TEC EVO
(画像提供:EKWB)

TechPowerUpの報道によると、水冷システムメーカーのEKWBは、Intelが最近廃止したCryo Cooling Technologyを引き継ぎ、EK Delta TECウォーターブロックのサポートをIntelから独立して継続するとのこと。Intelが第13世代Raptor Lakeのサポートを中止したにもかかわらず、EKWBはDelta TECに第14世代Raptor Lake Refreshのサポートを追加しました。

IntelはCryo Coolingエコシステムへの投資が価値があるとは考えなかったようで、同社は自社開発のCryo Cooling Technologyを2023年7月1日に廃止し、ソフトウェアアップデートの配布を2023年12月31日に廃止しました。数年前にIntelの第10世代Comet Lake CPUとともに発売されたにもかかわらず、IntelのCryo Cooling Technologyを利用したAIOは普及しませんでした。その理由としては、高価で機能が限られていたことが挙げられます。 

IntelのCryo Coolingテクノロジーは、ペルチェ効果、つまり電流が2つの物質を流れる際に両者の間に温度差を生じる現象を利用します。つまり、ペルチェ効果を利用したクーラーは、電気の物理的特性を利用してCPUを冷却します。IntelのCryo Coolingテクノロジーを採用したクーラーは、液体冷却と電気冷却を組み合わせてCPUを冷却します。

しかし現実的に考えると、EKWBはEK Delta TECウォーターブロックを最新に保つためだけにこのプロジェクトに参入している可能性もあるでしょう。EKWBがアップデートしたRaptor Lake Refreshソフトウェアのサポートを、Cooler Master ML360などの他のクライオクーラーにも展開するかどうかは不明です。EKWBがIntelが始めたクライオクーリングの夢を継承してくれることを期待したいところですが、PC市場におけるペルチェクーラーの展開は、しばらくの間これが最後になるかもしれません。

Tom's Hardware の最高のニュースと詳細なレビューをあなたの受信箱に直接お届けします。

Aaron Klotz 氏は Tom's Hardware の寄稿ライターであり、CPU やグラフィック カードなどのコンピューター ハードウェアに関するニュースを扱っています。