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新しいチップ冷却技術は、標準的な方法よりも7倍効果的です。
沸騰したお湯
(画像クレジット:JK / Unsplash)

東京大学の研究チームは、水の相変化を利用して熱除去効率を高める新たな冷却ソリューションを考案しました。サイテック・デイリーによると、水は液体から気体(つまり沸騰)に相変化する際のエネルギー吸収量が7倍に上るため、従来の流水冷却方式と比較して、より多くの熱を捕捉・放散することが可能です。しかし、冷却液はチップに直接組み込まれた微細な毛細管を通過するため、蒸気はこれらの狭い流路を流れにくいという問題があります。そのため、従来の冷却方式よりも効率が低くなることが多いのです。

研究者たちは、毛細管構造とマニホールド分配層を備えた3Dマイクロ流体チャネルを用いてこの問題を解決しました。マイクロチャネルの形状とシステム全体にわたる冷却剤の分配方法が、熱性能と水力性能に大きな影響を与えることを発見しました。水と蒸気の連続的な流れを確保することで、研究チームは10万という成績係数(COP)を達成しました。これは、単相水冷の約10倍に相当します。

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ジョウィ・モラレスは、長年のテクノロジー業界での実務経験を持つテクノロジー愛好家です。2021年から複数のテクノロジー系出版物に寄稿しており、特にテクノロジー系ハードウェアとコンシューマーエレクトロニクスに興味を持っています。