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コミュニティがArduino IDEにRaspberry Pi Picoのサポートを追加

Raspberry Pi Picoは発売当初から、MicroPythonとC/C++の2つのプログラミング言語を公式にサポートしていました。MicroPythonは初心者ユーザーをターゲットにしていたため、Picoの性能を限界まで高めたい開発者にとって、C/C++は最適な選択肢とされていました。しかし、一つ問題がありました。優れたドキュメントが用意されているにもかかわらず、PicoでC/C++開発を行うには、かなりの知識が必要だったのです。そこで、Picoコミュニティのメンバーが、Raspberry Pi Picoの全モデルをサポートするArduino IDE用のArduinoコアを開発しました。

Earle F. Philhower III 氏の Arduino Pico は、Raspberry Pi Pico の全モデルを Arduino IDE で使用できるようにする Arduino コアです。インストールは簡単です。執筆時点では、デジタル I/O、PWM、アナログ入力、SPI、I2C、UART といった特殊プロトコルなど、豊富な機能を提供しています。Arduino IDE 1.8.5.13 と最新の Arduino 2.0 ベータ版でテストしたところ、どちらでも問題なく動作しました。

Arduino 2.0 IDEでRaspberry Pi Picoをプログラミングする

(画像提供:Future)

このプロジェクトは、Arduino IDEがRaspberry Pi Picoをプログラミングするための現実的な手段であることを示しています。そして、そう考えているのはコミュニティだけではありません。ArduinoはRP2040「Pi Silicon」のパートナーであり、IDE用に独自のArduinoコアを開発中です。C/C++ Picoプログラミングの世界に足を踏み入れたいと考えているなら、これが入門編になるかもしれません。もちろん、公式のC/C++ワークフローほど完成度は高くありませんが、Arduino IDEをコーディング環境として好む人にとっては、お気に入りのエディタをRaspberry Pi Picoで使える素晴らしい方法となるでしょう。

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レス・パウンダーは、トムズ・ハードウェアのアソシエイトエディターです。クリエイティブテクノロジストとして、7年間にわたり、老若男女を問わず、教育と啓発のためのプロジェクトを手がけてきました。Raspberry Pi Foundationと協力し、教師向けトレーニングプログラム「Picademy」の執筆・提供にも携わっています。