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イーロン・マスク氏はOpenAIを営利企業にしたいとしていたと報じられているが、現在その動きを阻止するために訴訟を起こしている。
オープンAI
(画像クレジット:OpenAI)

イーロン・マスク氏は、OpenAIが営利企業へ移行するのを阻止するため、同社が設立当初の使命を放棄したとして法的措置を取った。これに対しOpenAI側は反撃し、マスク氏はOpenAIに損害を与え、競合するAIベンチャー企業であるxAIの利益を図ろうとしていると主張している。また、ニューヨーク・タイムズ紙によると、OpenAI側はマスク氏がOpenAIを営利企業へと転換させ、金銭的利益を得ようとしたと主張している。

「私はイーロンが正しいことをすると強く信じている。そして、彼が競争相手に損害を与え、自身のビジネスに有利に働くような政治権力を使うのは、極めて非アメリカ的だ」とアルトマン氏はニューヨーク・タイムズ紙に語った。

3月、マスク氏は連邦裁判所に訴訟を起こし、OpenAIが設立理念に違反していると主張した。その後、主張を拡大し、OpenAIの計画されている再編を差し止め、非営利ガバナンスと運営上の意思決定を分離するよう求める仮差し止め命令を求めた。また、11月には訴訟を修正し、マイクロソフトを被告に加え、同社がOpenAIの優先課題を商業化へと誘導していると非難した。

マスク氏が現在、競争的な組織を運営していることから、OpenAIはマスク氏の主張は自己中心的であり、開発計画を阻害するものだと主張した。OpenAIの主張の一つは、マスク氏が以前、組織が営利組織に移行することを提唱していたという点だ。

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さらに、OpenAIは、マスク氏が新体制における株式報酬を通じて個人的な金銭的利益を得ようとしたと主張している。これらの主張は、初期の取締役でありマスク氏との連絡役でもあったシボン・ジリス氏からのメッセージによって裏付けられている。ジリス氏はマスク氏の少なくとも3人の子供の母親でもある。彼女はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対しコメントを控えた。

アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。