
AMDは、SECに提出した10K報告書の中で、未発表のAIチップ「MI388X」を記載し、米国の制裁措置により中国の顧客には販売できないと指摘しています。AMDやIntelのような企業は、ほぼあらゆるニーズに対応できる豊富な製品を有しており、特に顧客向けのカスタム設計や軍事用途の場合、両社ともウェブサイトに公開されていない、いわゆる「ロードマップ外」製品を抱えていることがよくあります。しかし、これらの企業は法律により、それらを他の場所で開示することを義務付けられる場合があり、今回の未発表のAMD Instinct MI300シリーズ製品もまさにその例です。
公式にリストされているMI300シリーズ製品は、CPUコアとGPUコアの配置が異なる複数の構成で構成されています。AMDは、未発表のInstinct MI388X製品を、Instinct MI250、MI300X、MI300Aチップとともに、規制当局への10K申請に記載しました。ただし、AIプロセッサに対する米国の制裁措置により、これらのチップはいずれも中国に出荷できないとしています。
AMDの申請は2024年1月31日に提出されたため、3月初旬にリーク情報で発見された中国向けInstinct MI309製品はリストに含まれていませんでした。また、Instinct MI309がAPUなのか、GPUなのか、それともMI309A APUとMI309X GPUアクセラレータを含む製品シリーズなのかも不明です。
Instinct MI309は、中国への輸出には性能が高すぎたため、米国政府の輸出規制を満たしていなかったため、元の形で廃棄された可能性があります。あるいは、AMDが性能をさらに低下させ、輸出許可なしで中国企業に出荷できるかどうかを米国政府に問い合わせる可能性もあります。
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アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。