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TSMCアリゾナ工場は台湾の工場と同等の生産効率を達成したと報道
TSMC
(画像提供:TSMC)

TSMCはアリゾナ州のFab 21で、台湾のファブと同等の生産歩留まりを達成したとブルームバーグが報じている。これは、これまでの問題や遅延にもかかわらず、同社の米国における主要プロジェクトが順調に進んでいることを示している。当初2024年にフル生産開始が予定されていた同ファブは、熟練労働者の不足により2025年に延期されたが、この半導体生産施設にはこれ以上の遅延はなさそうだ。 

TSMCのアリゾナ州フェニックス近郊にあるFab 21は、2024年4月にN4(4nmクラス)プロセス技術を用いた試験生産を開始しました。ブルームバーグによると、生産歩留まりは現在、台湾南部にあるTSMCの台南工場と同等になっています。歩留まりは収益性にとって重要な要素であり、同社は海外事業の課題にもかかわらず好調な業績を上げています。 

TSMCは具体的な歩留まり率を公表していないものの、過去4年間、53%以上の長期粗利益率と36%を超える純利益率を一貫して維持してきました。投資家は、特に台湾以外、米国、日本、ドイツへの生産拡大に伴い、同社がこれらの利益率を維持できるかどうかを注視しています。 

TSMCによると、当初2024年に予定されていたフル生産開始の遅延は、アリゾナ州における熟練労働者の不足が原因だという。一方、アリゾナ州にファブを持つインテルは、同州における熟練労働者の不足について不満を述べたことは一度もない。TSMCの発言は、TSMCが米国における台湾拠点の効率性に匹敵できるかどうかという懸念を引き起こした。しかし、同社はアリゾナ州のプロジェクトは計画通りに進んでいると自信を示しているものの、歩留まりは明らかにしていない。 

TSMCの米国における事業拡大を支援するため、米国政府は同社に多額の財政支援を提供しています。TSMCは、Fab 21の3つのフェーズを収容するアリゾナ州キャンパスへの650億ドルの投資を支援するため、66億ドルの助成金と最大50億ドルの融資を受ける予定です。 

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アントン・シロフはTom's Hardwareの寄稿ライターです。過去数十年にわたり、CPUやGPUからスーパーコンピュータ、最新のプロセス技術や最新の製造ツールからハイテク業界のトレンドまで、あらゆる分野をカバーしてきました。